【REVIEWS】There For Tomorrow – Nightscape 〜 アダルトさと深遠さをその胸に、再び歩み出す 〜

Released: 9/24/2014 – KICK ROCK INVASION
近年稀にみる問題作であると同時に、確実に進化をモノにした傑作ともいえる。過去には二度の来日も果たし、ここ日本でも確固たる地位を築いていた米フロリダ産が、2012年にリリースされた目下のフルアルバム「The Verge」以来、約3年振りとなる新EPをリリースだ。延期に延期を重ね、いつリリースされるのか首を長くして待っていたファンも多かっただろう。初期はメタリックなオルタナティヴサウンド。そしてHopeless Records契約後に一気にブレイク作となったセルフタイトルEP「There for Tomorrow」と、1stフルアルバム「A Little Faster」で鳴らされたモダンなエモーション。そこからリミックス作「Re:Creations」と前述の「The Verge」がリリースと、作品を重ねる毎に着実にネクストレベルへと駆け上がってきた。しかし今作はこれまでとは比較にならない。終りの見えない程に深く、奥行きあるサウンドスケープは見事としか言いようのないレベルなのだ。
今作に先駆けて発表された “Dark Purple Sky” を聴いた方ならば一発でお分かりの通り、今作はオルタナティヴなギターの使い方がこれまでのように楽曲全編でかき鳴らされておらず、その分エレクトロニカ的なミニマルなエレクトロが前面に。かといってバンドサウンドでないという事はなく、そのアンビエントなエレクトロがこれまで以上に楽曲のイニシアチブを握る事により、バンドサウンドがこれまで以上に映えるというプロダクションを構築している。組み立て方としては昨今のThirty Seconds To Marsに近いが、There For Tomorrowの方がより立体感のあるメロディーラインを持つ。広大な地上とほぼ光りの射さない深海を合わせたかの様な独特の旋律を持つ “Dark Purple Sky” や、さらに低温の深い海底からU2を彷彿とさせるアンセミックなバースを持ったサビへと流れていく “Racing Blood”。ややメタリックでテクニカルなギターフレーズをイントロに配置しながら、美しいファルセットとソウルフルな唄声を持ち合わせてスタイリッシュに展開していく “Lady in Black”。その他にも “Breathe Easy” や “Tomb” といったエモ/オルタナを超越し、ロックバンドとしての成長を刻み付ける楽曲が収録。
先日フロントマンであるMaikaがBEYOND[THE]BLUE Tour 2014 vol.2にてソロ来日を果たした。アコースティック一本で本作に収録した新曲も披露されたが、バンド時以上にその唄声が露わになった事であの場にいた誰もがその唄の上手さにため息を漏らした事だろう。ギターの腕やボーカリストとしてのスキルが「超一流」 であった上でこのサウンドの進化/深化だ。これまでのファンは勿論だが、これまで以上に多くのリスナーを魅了する事は間違いない作品だ。
テキスト:Yuji Kamada

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