【REVIEWS】Sleeping With Sirens – Feel
Released:6/4/2013 – Rise Records
2012年は、まさにSleeping with Sirensの時代だったと言っても過言ではないだろう。少なくともAPマガジンではそうだった。アコースティックEPとフルアルバムの成功により、彼らはまさしく時の人となった。今作「Feel」は、ポップスクリーモというジャンルを確立するアルバムと言える。”Here We Go” と “Low” といった楽曲が持つアグレッシヴさとスピードは、メジャーレーベル時代のSaosinを彷彿とさせる。”Alone” で見せるラッパーMGKとのコラボレーションは、意外に感じるが楽曲の魅力を際立たせている。コラボレーションは今作「Feel」において、良い意味でも悪い意味でもポイントとなっているのは間違いない。Shayley Bourgetがゲストの “I’ll Take You There” は、文句のつけようない素晴らしい楽曲だ。それとは対照的にMemphis May FireのMatty Mullinsとコラボレーションした “Congratulations” は、賢い選択だったとは言えないだろう。Sleeping with SirensのフロントマンKellin QuinnとMullinsの2人が才能に溢れていて、現在勢いに乗っているのはよくわかる。しかし、コラボレーションの相手が誰でも良いというわけではないだろう。結果、お互いの才能がぶつかり合いすぎて、粗末なニューメタルのギターリフだけが響き渡るような楽曲となってしまっている。結論になるが、上記のようなマイナス面を除けば、今作Feelは良く出来たレコードとなっている。バンドにとって、ステップアップとなる作品になることは当然だろう。
テキスト: Scott Heisel
翻訳: Ken-Ichiro Arima/有馬健一郎