【REVIEWS】Asking Alexandria – From Death To Destiny

Released:8/06/2013 – Sumerian / TRIPLE VISION
Asking AlexandriaのフロントマンDanny Worsnopに影響を受けた男が新しくバンドを始めようとしたなら。そしてアルバムを作ったとしたなら。きっと、始まりの楽曲はこういった歌詞で始まるだろう。“何も自分は変わらない。そう思い込んでいるなら、それは大きな間違いだ”。この歌詞こそ、Asking Alexandriaの新作「From Death To Destiny」の冒頭を飾るものだ。それくらいインパクトがある詩である。個人と社会とは、快楽と虚無とはといった哲学的境界線を行き来して答えを求める今作品は、メタルコアありエレクトロあり、そしてヘアーメタルありといった具合にジャンルの境界線さえも飛び越えている。何よりもプロツールを見事に駆使して、ジャンルを融合させた点は、見事としか言いようがないだろう。メタル特有のブレイクダウンにデジタルなビートを絡ませ、90年代後半のダークコアのアーティストWitchmanやPanaceaのようなサウンドも展開させている。今作品のサウンドは、まるで1989年にレコーディングされたようなどこか懐かしいメタルサウンド、そういった雰囲気も醸し出している。その雰囲気がたまらなく良いのだ。アルバムの3曲目に収録されている “The Death Of Me” の後半は、まさにロックミックスといった楽曲展開となっている。エレクトロサウンドとスクリームが絡みあっているのだ。どこかKillswitch Engageのようなメロディアスなメタルサウンドを感じさせる点も魅力的だろう。また以前ヴォーカルを務めていたHoward Jonesがゲストとして、アルバムの最後を飾る楽曲 “Until the End” に参加していることも、この作品を非常に面白いものにしている。
今作ではWorsnopのヴォーカルスタイルにも変化が見られる。以前にも増して、叫び声がメタルコアよりではなく、ハードロックらしい叫び方になっているのだ。特に、その様子は “Break Down The Walls” という楽曲で顕著に表れている。結果、この楽曲はクラシックなメタルの楽曲を連想させてくれる仕上がりだ。実際、過去にリリースしたEPにおいてSkid Rowのカバー曲を収録しているので、Asking Alexandriaのバックグラウンドにそれらのジャンルからの影響があることは間違いないだろう。しかし、アルバム後半のバラード曲 “Moving On” から “The Road” といった楽曲を聴くと、それら一辺倒になっていないことも確かだ。デジタルなブレイクダウンが展開されるそれらの楽曲は、初期のバンドの雰囲気を彷彿とさせ、昔からのファンを喜ばせるようなものとなっている。他にもAvenged Sevenfoldのような “White Line Fever” や “Run Free” といった楽曲も面白い。こういった音楽性の変化を、Worsnopだけでなくバンド全体で牽引している様子が見て取れるのも、今作の魅力かもしれない。
テキスト: Phil Freeman
翻訳: Ken-Ichiro Arima/有馬健一郎

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