【FEATURES】Best Debut Albums of 2018 〜2018年リリースのチェックしておくべきデビューアルバム 7選〜
2018年も早いものでまもなく終わろうとしていますが、振り返れば今年もたくさんの音楽作品がリリースされました。その中から記念すべきデビューアルバムを今年リリースしたバンドに焦点を当て、もしスルーしていたならぜひ聴いておいて欲しいNM MAGAZINEが選りすぐった要注目作品7枚をご紹介します。
Vein「Errorzone」
様々な音楽メディアで「2018年ベストアルバム」にも選ばれており、シーンの枠を超えて注目を集めているボストン産ハードコアバンド。同郷のレジェンドConvergeの影響を感じさせるカオティック・ハードコアにニューメタル要素も取り入れた超絶ヘヴィーにうねりまくるサウンドで1曲目からブッ飛ばされます。そしてそれだけに留まらず時にエモーショナルなメロディーまでも現れる懐の深さを見せつけられる衝撃過ぎる1枚。Code Orangeのようにグラミーにノミネートされる日もくるかもしれません。
Sleep Waker「Don’t Look At The Moon」
今年AttilaのフロントマンFronzが主宰するレーベルStay Sick Recordingsと契約したミシガン,グランドラピッズ出身メタルコアバンド。アルバムを通して不穏な雰囲気漂うニューメタルコア・サウンド、重く刻むリフ、ブレイクダウン、ボーカルの咆哮、すべてがヘヴィーでダークな作品世界の底の底まで引きずり込まれます。そして「月を見るな」「寝」とアルバムタイトル、バンド名を日本語でアートワークに表記するあたりにも心くすぐられます。
Belmont「Belmont」
デビューアルバムがBillboard Top 200チャート入りするほどにUSでの人気が上昇中のイリノイ,シカゴ出身ポップパンクバンド。The Story So FarやKnuckle Puckにも通じるアグレッシブかつエモーショナルなポップパンクサウンドを軸にしつつも、勢いよく走り抜けるだけでなく、ハードコアやメタルからの影響も感じさせるヘヴィーなギターリフや練り込まれた曲展開で緩急をつけていて聴くものを飽きさせません。さらに「Interlude(間奏曲)」としてではありますがトラップビートの楽曲まで収録しています。
Bearing「Blue In The Dark」
2017年にState Champs等が所属するレーベルPure Noise Recordsと契約したカナダ,オタワ出身ポップパンク/エモバンド。The MaineやEvery Avenueにも通じるエモーショナルで爽快感のあるロックサウンド、その上を流れる耳馴染みの良い普遍的なグッドメロディーは、派手やかさや一聴してガツンと来るインパクトはないのかもしれませんが、聴けば聴くほどに作品の存在感が大きくなっていく1枚。
Cheer Up「Sleep Debt」
エモ〜インディーロック界隈の良質な若手バンドたちが数多く所属するレーベルTake This To Heart Recordsからデビューしたペンシルベニア,フィラデルフィア出身エモ/インディーロックバンド。前年にリリースしたEPではCap’n Jazzや初期The Promise Ringを彷彿とさせる疾走感溢れるエモを鳴らしていた彼らが、このデビューアルバムではBPMを若干落として、マスロック然としたギターリフはそのままにAmerican Football, Owenに通じる温かみのあるメロディーを加えた楽曲を聴かせてくれます。初期エモ好きの琴線に触れること間違いなしです。
Teenage Wrist「Chrome Neon Jesus」
2017年にEpitaph Recordsと契約したカリフォルニア,ロサンゼルス出身3ピース・オルタナティヴ・ロックバンド。グランジ、シューゲイザー、エモ、パンクなど様々な要素を取り込み、轟音ギター、浮遊感あるボーカルに載せてはき出されるそのサウンドは、90年代オルタナ世代はもちろんTurnoverやBasementなどの現行オルタナ/インディーロック好きにも刺さるはず。バンドは今年Reading and Leeds Festivalにも出演しており、注目を集め始めています。
The Aces「When My Heart Felt Volcanic」
Red Bull Records所属のユタ、プロボ出身ポップロックバンド。The 1975を彷彿とさせる80’Sライクな軽やかなギターカッティング、絶妙に入り込むCHVRCHESを思わせるシンセサウンド、その上を流れるキラキラと輝くメロディーは時にParamoreの最新作に通じるものを垣間見せたりと、80’sサウンドを取り入れたバンドたちからの影響を感じさせつつも、見事なバランスでそれを取り入れ唯一無二のオリジナルに昇華させた聴き心地最高な1枚。