【FEATURES】タイ産メタルコアバンドANNALYNN, メジャー1st作「Deceiver / Believer」インタビュー

CRYSTAL LAKE主催イベント「TRUE NORTH FESTIVAL 2017」での初来日に続いて、1/22に代官山UNITで行われたWhile She Sleeps来日公演のサポートアクトを務めるために早くも2度目の来日を果たしたタイ出身のメタルコアバンドANNALYNN(アナリン)。バンドは、本国タイではWarner Musicからリリースしたメジャー1st作『Deceiver / Believer』の日本盤を3/6にBAKU-ON.fb/RADTONE MUSICからリリースする。当日のライヴ直前、会場の楽屋でメンバー全員に話を聞いた。
“「よし、これからは好きなことを我慢せずにやろう!」っていう気持ちになったんだ。「めちゃくちゃ低い音出そうぜ!」ってね(笑)”
──今夜はよろしくお願いします。
BON(Vocals):まず、俺たちの英語が拙いことを謝っておくよ。
MONG(Drums):俺の英語も酷いよ。
BOSS(Guitars):全員酷いね(笑)。
──(笑)。そんなことないと思いますよ。
POB(Guitars):学校の授業で学んだ程度だからね。
BON:でも、英語は色々な国の人たちとコミュニケーションをとるための国際言語だから一生懸命話しているんだ。
──今回はアジア・ツアーの一環で来日をしたんですよね?
BON:うん、今回のアジア・ツアーはマニラから、香港、台北を経て東京にやってくる予定だったんだけど、マニラ公演がキャンセルになったから香港からツアーが始まったんだ。
──今回は2度目の来日になるわけですが、初来日のときは2017年10月に開催されたCRYSTAL LAKE主催のフェス“TRUE NORTH FESTIVAL”と新宿Antiknockのイベントに出演しましたね。
BON:初来日のときはオーディエンスとのコミュニケーションに苦労したけど、ライヴはとても楽しめたんだ。今夜のショウはもっと良いものになると思うよ。
──基本的な質問をさせてください。ANNALYNNはいつ結成されたんですか?
BON:俺が大学生の頃だから、活動を始めたのは2003年だね。俺とAREXは同じ地域で育ったし、同じ大学に通っていたんだ。
MONG:俺は10年前にオーディションを受けてANNALYNNの一員になったんだ。
POB:俺が加入したのは8年前だね。
BOSS:俺は比較的最近でメンバーになったのは2年くらい前かな。
BON:ANNALYNNというバンドは15年という長い旅を経て今日に至っている。だから、バンドに対して責任を果たせなくなって去っていったメンバーもいるんだ。
──バンドを続けていくのも大変ですよね。
BON:その通り。ANNALYNNのメンバーでいることは大きな責任を背負うことになるんだ。
──現在のタイのメタルシーンはどういう状況でしょうか。
BON:悪くはないけど、以前に比べたら良くはないっていう状況だね。
──例えば10年前と比べるといかがですか。
BON:10年前は強固で素晴らしいメタル・コミュニティがあったんだ。当時、俺たちがライヴをやれば500人から700人くらい集まったんじゃないかな。
──それはかなり大きなシーンですね!
BON:それが毎週起こっていたんだから、すごいことだよ。
POB:10年前の話だけどね。
MONG:今の話じゃないよ(笑)。
BON:今だと、最大でも100人くらいじゃないかな。みんな大人になってどっか行っちゃったんだよ。
MONG:違う音楽を聴いているのかもしれない。
──いまの主流の音楽に流れていったんですかね。
BON:ダンスミュージックとかね。それは世界中で起こっている現象じゃないのかな。
──赤裸々な返答、ありがとうございます(笑)。みなさんはANNALYNN以外のバンドで活動した経験はあるんですか?
BON:俺とAREXは、ANNALYNNが人生で初めて組んだバンドなんだ。
MONG:このバンドに加入する前は、3つのバンドでプレイしていたよ。メロディック・メタルや、FEAR FACTORYのようなインダストリアル・メタルをプレイしたこともあるよ。
BOSS:俺は大学を卒業後、チェンマイにあるジャズ・クラブでプレイするミュージシャンだった。そのときにBONにスカウトされたんだ。
──ANNALYNNのサウンドは成長と共に大きく変化しているので一言では言い表せないと思います。例えば、2017年に日本でリリースされたアルバム『STARE DOWN THE UNDEFEATED』では、巨大でタイトなサウンドからジャーマン・メタルコアからの影響を感じます。
AREX(Bass):ありがとう、うれしいね。ドイツのメタルコア・バンドだと過去にプレイしたことがあるCALIBANは好きだよ。
BON:影響でいうと、俺にとってバンドをやりたいって思わせてくれた初期衝動はLIMP BIZKITなんだ。初めて彼らのアルバム『Significant Other』を耳にしたときは「なんだこれは!」って衝撃を受けたよ。今、好きなバンドはというとDEFTONESだね。
POB:同じくDEFTONESだな。ハイゲインのギターサウンドが好きなのは、間違いなく彼らからの影響だ。他にはBLINK-182やYELLOWCARDが好きだね、DEFTONESに比べたらイージーリスニングだけど(笑)。
BOSS:俺はNORMA JEAN、MESHUGGAHだね。
MONG:(MESHUGGAHのギターを真似て)ディ~~~~~ン、ディ~~~~~~~ン(一同笑)。俺はMACHINE HEADだ。1999年の『The Burning Red』は最高のアルバムだと思う。当時はニューメタルにどっぷりだったなぁ。他にはSEVENDUSTやFEAR FACTORYの影響を受けている。
AREX:俺はMTVからの影響でスケートパンクが好きだな。THE OFFSPRING、GREEN DAYといったポップ・パンクからの影響を受けている。あとBONと同じ音楽を聴いて育ってきたよ。
BON:そうそう、俺とAREXは同じ音楽を聴いて育っているんだ。
──『Deceiver / Believer』の日本盤が3/6にリリースとなります。“裏切り者と信じる者”というタイトルの意味も含めて、この作品について教えてください。
BON:この作品に収められている楽曲は、10年くらい前に経験したことが下地になっているんだ。当時、家族が困難な状況に置かれていて、自分自身も最悪の状況だった。だから、その苦境を脱するための強い精神力が必要だった。そして、この世界を生き延びるために出した結論は、“神を信じることをやめる”ことだったんだ。『Deceiver / Believer』というタイトルはそういった経験から生まれているんだ。
MONG:この作品はタイでは2017年に発表されていて、ここ日本は2019年3月にようやくリリースされるんだ。
──『Deceiver / Believer』はとてつもなく獰猛なサウンドに仕上がっていますね。一体、バンドに何が起こったのでしょうか。
BON:ハハハ、それは新しいメンバーのおかげだよ!前のギタリストはロウ・チューニングの低音を利かせたギターの音を望んでいなかった。だから、彼の意見を取り入れてバランスを取ってきていた。でも、彼が抜けてBOSSが加入してからは「よし、これからは好きなことを我慢せずにやろう!」っていう気持ちになったんだ。
POB:そうそう、「めちゃくちゃ低い音出そうぜ!」ってね(笑)。
BON:実際に凄い音になったよね(笑)。
──突然、EMMUREのようなサウンドに大化けしていて驚きました(笑)。
POB:イエー!まさにその通りだね(笑)。
BON:でも、自分が求めるスタイルを追求した結果が、今回のサウンドになったっていうのが正直なところだね。周囲の評価を気にせず、自分たちに正直な音が『Deceiver / Believer』に収められているんだ。
──タイトル曲 “Deceiver Believer” にはChad Ruhlig(FOR THE FALLEN DREAMS)が参加していますね、どういう経緯で彼が参加することになったんですか。
BON:FOR THE FALLEN DREAMSとは7,8年前に共演したことがあって、俺がバンドと連絡を取り合っていたんだ。そのおかげで今回、Chadが一肌脱いでくれることになったんだ。アメリカで撮影した映像を送ってくれたおかげで、MVにもChadが参加してくれているんだ。現地に行くお金は俺たちにはないからね(笑)。
──アルバム中盤のインスト曲 “Codes” は、アルバムの空気感を変えてくれる効果をもたらしてくれるインタールード的な役割を果たしていますね。
BOSS:俺が書いた曲だ。作品のコンセプトを頭に思い浮かべながら深いディレイとリバーブをかけたギターを弾いたんだ。あっという間に仕上げたよ。
──ANNALYNNは、どのようなスタイルで曲作りをしているんですか。
POB:基本的に全員が曲作りに関わっている。例えば、使えそうなギターリフが浮かんだら、曲の全体像のガイドラインを収めたデモを作るんだ。その時点では50%くらいの仕上がりで、残りをバンドで完成させていく流れが多いね。バンドのリハーサル・ルームは俺の家にあるんだけど、そこにみんなが集まって曲のアイデアや方向性を出し合うんだ。
BOSS:『Deceiver / Believer』はとてもスムーズに完成させることができたよね。
──いつ頃から制作に入ったんですか?
BON:2016年12月に曲作りに入って6ヶ月で完成させた。これはタイのバンドとしてはとてつもなく早いペースなんだ。ちなみにレコーディング・エンジニアは今夜のライヴ・エンジニアも担当してくれるDrofが担当してくれている。さらにTunwaという別の人物がヴォーカル・パートのレコーディングに関わってくれたよ。
──『Deceiver / Believer』のサウンド・プロダクションは過去の作品と比較しても劇的な進化を遂げていると思います。なぜでしょう。
POB:これまで6弦のギターを使っていたのを、7弦、8弦のギターに変えたことだね。これは新しい音を出したくてBOSSと話し合って決めたことなんだ。ベースも5弦に変えているから、それが音の進化に繋がっているんじゃないかな。
──ここ日本では2019年3月にリリースされる『Deceiver / Believer』は、本国タイでのリリースから1年以上経過しています。その期間に制作された新曲のリリース予定はありますか。
BON:1/25に “Welcome To The Crew” という新曲を発表するよ。『Deceiver / Believer』の方向性を保ちつつ、新しい要素も取り入れているんだ。
POB:この曲では、過去に一度も使ったことがないエレクトロ・ドラムを使っている。それに、過去にないグルーヴも感じられると思うな。ANNALYNNは常に新しい挑戦を続けていくバンドなんだ。
──新曲 “Welcome To The Crew” も本国ではメジャー・レーベルからのリリースですか?
BON:『Deceiver / Believer』と同じメジャーからのリリースだよ。レーベルはとてもバンドの活動に協力的だし、関係も上手くいっているよ。
──ANNALYNNをきっかけに、タイのメタルバンドに興味を持つ人がこれから増えていくと思います。タイのメタルバンドをいくつか挙げてもらえますか。
BON:そうだな、、、TERESAとLAST FIGHT FOR FINISHかな。
──タイのメロディック・スピードメタルバンド、MELODIUS DEITEはご存知ですか?
BOSS:MELODIUS DEITEは知っているけど、俺たちとは違うシーンにいるバンドだね。シーンが異なると直接関わったりする機会がないんだよね。
──最後にメッセージをお願いします。
BON:ANNALYNNは常に自分たちがハッピーになれる音楽をプレイし続ける。だから、ANNALYNNにはゴールはないんだ。日本のメタルファンに俺たちの音楽を受け入れてもらえたらうれしいよ。日本は俺たちが常にプレイしたい特別な場所だからね。
Interview: 澤田 修
■ANNALYNN, 来日公演フォト&ライヴレポートはこちら

1. Finish Him
2. 10 Dimes
3. Deceiver Believer feat. Chad Ruhlig(FOR THE FALLEN DREAMS)
4. Codes (Instrumental)
5. Fear
6. I Am Unbroken
7. DECEEVER / BELIEVER(LIVE)*
8. F.E.A.R(LIVE)*
*国内盤ボーナストラック
ANNALYNN「Deceiver / Believer」
2019.3.6 In Stores
RADC-117 / ¥2,000 (w/o tax)
BAKU-ON.fb / RADTONE MUSIC

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