【REVIEWS】Dangerkids – Collapse
Released: 10/2/2013 – Twilight / Rise
音楽はファッションのトレンドと同じで10年周期と言われる、という事を久しぶりに思い出す逸材。Linkin Parkが「Hybrid Theory」をリリースしてから約13年。スクリーモやハードコアのシーンではHip Hopの要素やRapを取り入れる事は茶飯事的になってきたが、それはあくまで要素の一つであり、彼等ほど大胆にMixさせてきたという点では最先端のリバイヴァルだろう。”Countdown” で鳴らされるドラマティックな展開、”Destroy Yourself” で使用される先導的なプログラミング、シンフォニックさと荘厳なコーラスが絡む “We’re All In Danger” 等、細かく聴き所も多い。しかし端的に言ってしまえばRise直系のモダンスクリーモにLinkin Parkのマイク・シノダ風のRapを混ぜ込んだと揶揄出来てしまう様に、ここからもう一歩新たな武器を手に入れない限りは一過性のトレンドの一つと謳われて終わる可能性も低くはない。それが心に残るメロディーラインなのか、また異なる予想を覆す何かなのか、その答えを出せるかという所が彼等の真の力量になるだろう。音楽はほぼ全て何かの焼き回しという考えは肯定するが、彼等にはそれだけではない今後を期待する。
テキスト:鎌田 裕司 a.k.a. わいけ