【REVIEWS】Life On Repeat – Blacklisted

Released: 12/3/2013 – Equal Vision
Saosinが開拓したメロディーラインを重視したポスト・ハードコア。その道を多くのバンドが通り、Built On SecretsやConditionsを始め、ここ数年で解散や活動休止を迎えていっているのは個人的には本当に残念なのだが、彼等もまた今作を持って活動休止を発表してしまった。シーンのメインストリームは刻々と変化するのは世の常ではあるが、これだけ素晴らしい作品を最後にリリースされると「イタチの最後っ屁」では済まない、なんとも複雑な心境である。
2009年にEqual Visionと契約し、EPをリリース後、2011年にリリースされた1stフル「Struggle+Sleep」は、その完成度から即座に話題となり、結果ここ日本でもZESTONEからリリースされる運びとなった。基本ミッドテンポでエモーショナルに展開していく楽曲が詰まったこの作品は、まさにポスト・ハードコアのど真ん中をいく名盤だった。
そして、約2年振りとなった本作。一曲目の“Karma Calls”から疾走し、PatのVocalは尋常ではない存在感を放つ。36 CrazyfistsのBrock Lindow辺りのカリスマティックさすら感じる、鬼気迫りっぷり。そして前作ではほぼ皆無だったスクリームが入ってきた事には驚いたが、スタイルとして入れたものでは無く、確実に感極まって叫んだという事が分かるまさに咆哮にも近いスクリーム。これはこの曲に限った事ではなく、“Forgotten”や “Cut Open”等多くの楽曲でも披露されている。この曲は初期のSenses Fail辺りを彷彿とさせる、スクリームからメジャーコードに展開していく超名曲。ツインギターのソロや要所要所デジタライズされたVocalエフェクト等、聴き所満載の一曲だ。その他にもメタルコアの様なリフからスタートする“Vanity”や、バンド史上最も激情感の強い“Stumble”等、新たなる一面も披露。勿論、前作の叙情的な世界観を踏襲した“Atypical”や“The Conscious Collective”といったエモーション全開の楽曲は、確実にHands Lile Houses辺りにも影響を与えているであろう彼等の武器だ。Jonny CraigやISSUESのTayler Carterに代表されるR&Bからの影響を感じるVocalist達。デビュー時からその系譜で絶賛されてきたこのPatのVocalも相変わらず素晴らしいが、今作ではそれ以上にてらいなき怒りに近いものを感じる。新曲が発表される度に、それが何なのか分からず困惑していたが、今となってはその理由が見えた気がする。
「売れなきゃバンドを存続出来ないから、皆シーンのトレンドを取り入れている。でも僕達は、自分達のやりたい音楽をやれないなら潔くバンドを辞めるよ。」と話した彼等の言葉が何度も何度もこの作品を聴いている間、頭の中をよぎる。
そう、これはただのラスト作品ではなく、バンドを解散させてまで叩き付けたシーンへの挑戦状なのである。良いものは良い、そして良い音をしっかりと届け、サポートしなければと自身の帯をきつく締め直すきっかけを与えてくれた一枚だ。再び彼等が自分達の信じる音楽をならす事が出来る土壌を立て直し、待ちたい。
テキスト: 鎌田 裕司 a.k.a. わいけ

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