【REVIEWS】Me In A Million – Still In The Balance 〜 モダン・ポストハードコアの王道を驀進 〜
Released: 5/21/2014 – GO WITH ME
Eskimo CallboyやHis Statue Fallsといったここ日本でも人気のバンドを輩出するドイツの名門Redfield Records。日本からもA Ghost Of Flareが同レーベルからリリースをするなど注目のレーベルの一つであるが、そこからまた多くの熱視線を集めるバンドが登場した。
2013年に結成されたばかりながら、いきなりSleeping With SirensやMemphis May Fireなど数多くの名盤を手掛けてきたCameron Mizellプロデュースでデビューを果たしたシンデレラボーイ6人組。ツインボーカルを擁し、“The Rest Is Silence” や “Atlas” 等エレクトロが織り交ぜられたプロダクションは当然の様に最高ランク。モダンかつブルータルなパートとエモーショナルなクリーンパートが交互に繰り出され、バンド自体のポテンシャルも非常に高い。ゲスト陣もCameron Mizellの人徳によるものか非常に多彩で、“These Mountains” ではIssuesのTyler Carter、“Wide Awake” ではPalisadesのLou MiceliとMindless X2、“Disappear” ではCapture The CrownのJeffrey Wellfare、そして “The Warning” ではCameron Mizell本人が参加している。特に、クリーンパートをメインで担当するJulian Colesの声質がCameronと同じ系統の声質の為、Last WinterやShe Can’t Breathe、Time Travellerといったバンドのファンは是非聴いてもらいたい。サウンドの方向性はBlessthefallやThe Word AliveからMyka, Relocate、Crown The Empireに近いので、その辺りのファンもマストでチェックすべきだ。
バンドとして完全なオリジナリティの確立にはまだ程遠いが最高のデビューを決めただけに、ここからグイグイと加速していってくれる事を期待したい。
テキスト:Yuji Kamada