【FEATURE】ONE OK ROCK, Warped Tour & Newシングル「Mighty Long Fall / Decision」インタビュー
-Newシングル「Mighty Long Fall / Decision」編-
The Usedのプロデュースなどでも知られるJohn Feldmannを迎え、アメリカで制作されたニューシングル「Mighty Long Fall / Decision」。日本での曲作りとはまったく異なったと言うロサンゼルスでのレコーディングは、ONE OK ROCKの音に新たな息吹をもたらした。約1年半ぶりのリリースとなる今作に込められた想いとは?
“常に攻めていきたいし、やりたいことを貫きたい”
── ではシングルについて伺わせてください。「Mighty Long Fall / Decision」はバンドとしては初めてプロデューサーとしてJohn Feldmannを迎え、アメリカでレコーディングされましたよね。
Taka:はい。アメリカだと、プロデューサーは言ってみれば メンバーのような存在なんです。僕らは今までそう言った形をとって来なかったので、すべてを預ける、と言うことに対しては少し不安もありました。
── 作業に入ってみて、その不安はすぐに解消されたんでしょうか?
Taka:そうですね。言いたいことは全部言えたし、信頼関係を築いた上でレコーディングすることが出来たので。もちろんお互いに譲れない部分はあって、話し合いをしたりもしたんですけど、最終的には必ず自分たちが求めているものになっていく。だから、余計なことはあまり考えなくても良かったんですよね。
── 実際のレコーディングはいかがでしたか?
Toru:Johnって頭の回転速度がもの凄く速くて、プリプロもレコーディングもめちゃくちゃクイックな人なんです。アイディアが出たらそれを即反映させるし、今までは悩んで煮詰まっていたことも速攻で解決していったので、作業がすごくコンパクトになった。その分、レコーディングや制作にじっくり時間をかけられたので、今まで以上に色んな要素を詰め込むことが出来たんだと思います。
── かなりスムーズだったんですね。
Ryota:そうですね。Johnとの作業は2週間くらいで、最初の3日間はプリプロ、残りはレコーディングと言うスケジュールだったんです。でも全ての過程が驚くほどスムーズだったから、ずっとレコーディングしていたわけでもなく、オフもありました。
Tomoya: みんなでスタジオに入ったら、凄いスピードで曲が完成していって。形になったらなったで、すぐに録ろう!って感じだったんです。セッションして即出来上がったものが、もう既にめちゃくちゃカッコ良くて。そこは日本で制作している時とは全然違う部分だったので、刺激的でした。
── 「Decision」はONE OK ROCKのドキュメンタリー映画「FOOL COOL ROCK!ONE OK ROCK DOCUMENTARY FILM」、「Mighty Long Fall」は「るろうに剣心 京都大火編」の主題歌となっています。制作の際はそういった部分も意識したのでしょうか?
Taka:「Decision」に関してはドキュメンタリー作品の主題歌ですし、映画のことはそこまで意識していなかったです。ただ「Mighty Long Fall」に関しては、単に映画に合うような主題歌を作ると言う考えは全く無くて、映画の一部分を担うような感覚でした。前作の「るろうに剣心」の主題歌もやらせていただいたこともありますし、何より主人公を演じている佐藤 健は僕の親友でもあるので、一緒に映画を作る側にいるような感覚だったんです。監督とも話し合いを重ねましたし、映画もかなり早い段階で見させて頂いたので、現在のONE OK ROCKにあるものを総合して、映画を締めくくれるカッコいいものを作りたい、と言う気持ちは前回以上に強かったと思います。
── 3曲目に収録されている「Pieces of Me」は、別のスタジオでレコーディングされたそうですね。
Taka:この曲は、以前Simple Planの作品を手がけていたArnold Lanniにプロデュースをお願いしたんです。Arnoldのスタジオは、僕らが活動の拠点にしていた場所からちょっと離れたところにあったんですよ。車で二時間半くらいかけて移動して、彼のセカンドハウスに泊まらせてもらって制作していました。
Johnとの作業と比べてみていかがでしたか?
Taka:Johnは作業がとてもクイックなのに対し、Arnoldはじっくり曲を作っていく人なんです。すごく時間はかかったんですけど、その差が逆に良かったですね。
Toru:音楽に対する愛情をものすごく持っている人なんで、良い作品を作ろうって気持ちが大きいんです。音一つにしても弾き方にしても、納得いくまでとことん追求するので、彼にしか作れない音が出来上がっていくんですよね。ただArnoldのスタジオって昼間でも暗くて、周りにも何にもないんです。俺は明るくて開放的な空間が好きなんで、暗いスタジオに籠ってずっと弾いているのは大変でしたけど。
── 昨年アルバム「人生×僕=」をリリースして以降、アジア・ヨーロッパツアーや映画の公開を経てアメリカでのレコーディングと、新たなチャレンジも多かったと思います。
Taka:アメリカでのレコーディングって今までの僕らからすると、やってみたかったことの一つであると同時に、かなり勇気のいることだったんです。ただ、今僕らが日本で置かれている状況って一歩間違えると、保守的になってしまいがちだと思うんですよね。でも僕らのスタンスとしては、常に攻めていきたいし、やりたいことを貫いていきたくて。それを踏まえるとやっぱり、今回の選択がベストだったと思うんです。もしかしたら聴いてくれる人たちは出来上がったものに対してビックリするかもしれないけど、そこも考えながらやってきているので。
── このシングルの制作やVans Warped Tourへの参戦も含め、ONE OK ROCKとして変化した部分や成長した部分はどんなところでしょうか。
Taka:一言では言い表せないんですけど、変化した部分はとても多いですね。Vans Warped Tourに参加してから、自分たちの中で変わった部分はたくさんあるし、これからONE OK ROCKとして目指す方向性が、さらに大きなものになったと思います。
Interview: Leyna Miyakawa
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