【FEATURES】All Time Low, Newアルバム「Future Hearts」インタビュー 〜「ライヴでのエナジーをいかにCDにこめるか」という部分に大きな力を注いだんだ〜

Published On 2015年4月21日 | By admin | Features, TOP PICKUP

ポップパンク界を代表する若きレジェンドAll Time Lowが、ついにニューアルバム「Future Hearts」を完成させた。常に最先端の音を創り上げるプロデューサー、John Feldmannとタッグを組み制作された本作には、blink-182 のMark HoppusやGood CharlotteのJoel Maddenなど、豪華ゲスト陣も迎えられている。より進化を遂げスケールの広がった彼らのサウンドは、再びシーンの歴史を塗り替えていくはずだ。今回はヴォーカルのAlex Gaskarthにインタビューを実施し、制作時のエピソードから曲に込めた想い、さらに2年ぶりとなる来日に対する意気込みなどを訊いた。
 

“All Time Lowのテイストはこれまで何度も変化してきたし、今回においても、サウンドの幅を広げて新たな要素をどんどん取り入れていくのはすごく楽しかったよ”

 
──「Future Hearts」はAll Time Lowにとって6枚目のアルバムとなりますが、今回の制作過程はいかがでしたか? 

Alex Gaskarth(以下Alex):制作を始めたのは2014年の始めだったんだけど、スタジオに入ってからもアルバムのために曲を書き続けていたよ。振り返ってみるとすごく満足のいくプロセスだった。「Future Hearts」というアルバムの音に、試行錯誤を経てようやく辿りついたんだ。

 
──その中で、最もフォーカスしていた点はどういった部分でしょうか。

Alex:このアルバムを通じ、自分たちが何を伝えたいのか、と言う部分だね。そこをしっかりと定めていくことに、かなりの時間をかけたよ。

 
──今作のプロデューサーには、John Feldmannが迎えられています。

Alex:Johnとは長い付き合いがあるし、過去の作品で彼とコラボしたこともあったから、今回新しいアルバムを作るというタイミングで、彼を迎えるのが一番良い選択だと思ったんだ。Johnは俺たちの友達や仲間とも数えきれない程の仕事をしているし、俺たち自身も彼の大ファンだからね!

 
──Johnとのレコーディングはいかがでしたか? 

Alex:彼は類稀なる才能を持っていて、とてもクリエイティヴで、この上なく貴重な存在なんだ。俺たちが「もう、このくらいでいいかな?」と思ってしまうときも、いつだってJohnは刺激を与えてくれて、最高のサウンドを作るべく、いくつもの道を示してくれた。それに彼はバンドが一番輝く部分を知り尽くしていて、その部分を極限まで磨き上げてくれるんだ。だから今回Johnと一緒に作品を作ることができて、All Time Lowの最も良い部分を光らせることができたと思う。

 
──「Future Hearts」というタイトルも非常に印象的なのですが、アルバム全体におけるテーマなどあるのでしょうか。

Alex:家を出て、波瀾万丈も覚悟の上でバンドのキャリアを重ね、現在まで駆け抜けてきた。その中で自分たちが 「生きている」と感じた瞬間、かな。そしてその人生で自由を追うことや、自分たちの現在にどう適応していくか、ということも、作品の根底になっているよ。

 
──アルバムからの1stシングル “Something’s Gotta Give” はオルタナティヴ・ロックのテイストも持ちつつ、シンガロングしたくなるサビや突き抜けるようなコーラスなど、至極キャッチーな楽曲に仕上がっています。

Alex:“Something’s Gotta Give” はアルバムの中でも特にアンセミックで、すべての楽曲をリードするのにふさわしい曲だと思ったから、1stシングルとしてみんなに聴いてもらうことにしたんだ。すべての曲を並べてみたときに、この曲はアルバム全体のクリエイティビティを示唆していて、俺たちが作り上げて来たものに対するガイドラインになると感じたからね。それに、この曲はライヴでのパフォーマンスでもとても盛り上がる、と思った。このアルバムを通してできるだけ早くオーディエンスのみんなと交流を持ちたかったから、そこも重要なポイントだったかな。

 
──一方で、2ndシングルの “Kids In The Dark” は力強くメロディアスなサウンドが心に刻まれる、エモーショナルな一曲になっていますね。

Alex: “Kids In The Dark” は、自分が忘れられた存在だと感じたり、自分を見失ったり、抑圧されていたり、人生ってフェアじゃない、と感じている人たちへ向けたアンセムなんだ。そんな人たちがこの曲を聴いて自分を取り戻したり、同じ状況にいる仲間たちがこの世にはたくさんいることに気づいてもらえたら良いな、と思ってる。そして自分のネガティヴな感情に打ち負かされたり、窒息しそうになるよりも、自分自身でいることの大切さや、自分で成し遂げられることがたくさんある、という事実に気づいてもらえたら嬉しいよ。

 
──アルバムには、美しいキーボードの音色をフィーチャーしたファンタジックなロックチューン “Runaways” やカントリー・ミュージックの色味も感じさせる “Missing You” 、アリーナ・ロックの雰囲気も持った壮大な音像が展開する “The Edge Of Tonight” など多彩な楽曲がラインナップされており、音のスケールより広がったように感じました。

Alex:今回は、とにかくダイナミックなアルバムを作りたいと思っていたんだ。でも同時に、それぞれの方向性がバラバラになってしまうのではなく、一つの大きなテーマの元に成り立ち、聴いてくれるみんなにとって意味のあるものにしたかった。All Time Lowのテイストはこれまで何度も変化してきたし、今回においても、サウンドの幅を広げて新たな要素をどんどん取り入れていくのはすごく楽しかったよ。

 
──新たな要素とは、具体的にどういった部分でしょうか?

Alex:ライヴでのエナジーをいかにCDに込めるか、という部分に大きな力を注いだんだ。「Future Hearts」の曲は極限のレベルまで磨き上げられているのと同時に、力強くて、ロック・ショウのフィーリングも感じられると思う。 

 
──ドラマティックな旋律と美しいコーラスが雄大に重なっていく “Tidal Waves” には、blink-182のMark Hoppusが参加しています。MarkはAll Time Lowの “Weightless” のビデオにも出演していましたが、今回改めて楽曲でコラボレーションしてみて、いかがでしたか?

Alex:すごく楽しかったよ!俺たちはずっとblink-182のファンだったのに、俺たちと彼は今、すごく仲が良いんだ。Markとコラボレーションできたことで、一つの大きな目標を達成することができたよ!

 
──サーフ・ロックのテイストも含んだメロウなサウンドが心地良い “Bail Me Out” では、Good CharlotteのJoel Maddenをフィーチャリング・アーティストとして迎えています。

Alex:この曲は、俺とBenji Madden、Joel、Johnで座って、ああでもない、こうでもないと色々アイディアを出し合って、ようやく形になっていったんだ。制作の段階では、レイド・バックしていて、夏っぽくて、The Clash、Elvis CostelloがGreen Dayの「Warning」に出会ったら……というコンセプトがあってね。Joelとレコーディングはもう、感動するくらいのものだったよ――彼は天才的な歌声を持っているし、真のプロフェッショナルだ。

 
──上記の楽曲陣を始め非常にカラフルなトラックリストですが、制作において特に時間を擁した曲などありますか?

Alex:“The Edge Of Tonight” かな。とあるパートで行き詰まってしまって、何度も考え直したんだけど、結局それがまた曲をダメな方向へ持っていってしまって……。でも最後にはその部分をすべて削ぎ落として、よりシンプルな形にしたんだ。結果として曲も綺麗にまとまって、とても良いものになったよ。

 
──“Something’s Gotta Give” のミュージック・ビデオで描かれるセンセーショナルなゾンビのキャラクターや、“Kids In The Dark” でのライヴシーンにおける色使いなど、All Time Lowは常に、映像作品への高いこだわりを感じさせます。

Alex:ミュージック・ビデオは音楽の持つ意味をより拡大していくものだから、みんなに心から楽しんでもらえるように毎回、最大限の努力をするようにしているんだ。ビデオの制作はいつもとても楽しいけれど、同時にすごく体力を使うものでもある。でも、人々が関心をそそられるような、クリエイティヴでひねりの効いたものを世に送り出したい、と常々思っているよ。それらの映像を見ることによって、曲の内容により近づくことができると思うし、少なくともバンドの持つヴァイヴを感じてもらえると思うんだ。

 
──現在シーンを賑わせている5 Seconds Of Summerを始め、All Time Lowに憧れてバンドを始めたという若いバンドも近年多く活躍しています。こうした状況について、どう思われますか?
 
Alex:俺たちが若いアーティストに影響を与えられるような存在になっただなんて、嬉しくてたまらないんだ。All Time Lowがきっかけとなって、新世代のバンドが自分たちの音楽に対して新たなアプローチをすることができているとしたら、それはすごくクールなことだと思う。とても光栄だよ。

 
──あなたとJackは2015年度のAP Music Awardsでホストを務めることになっていますが、どのようなアワードにしたいですか?

Alex:それはもう、できるだけクレイジーな夜にしたい、と思っているよ!! 

 
──2015年8月には、SUMMER SONIC 2015への出演も決まっています。All Time Lowのショウを待っている日本のファンへ、メッセージを頂けますか?

Alex:もうしばらく日本へ行けていないから、また日本へ戻ってライヴができるのがとても楽しみなんだ。素晴らしいファンのみんなが待っていてくれて、俺たちをサポートしてくれて、本当にラッキーだと思ってる。長いことファンのみんなと離れていたなんて信じられないくらいに、今回のショウも凄まじくエネルギッシュで、エキサイティングなものになるはずだよ!
 

 
AllTimeLow

All Time Low「Future Hearts」
In Stores Now
KICK ROCK INVASION/ Hopeless Records
EKRM-1305 / ¥2,000(w/o tax)

Interview / Translation:Leyna Miyakawa