【REVIEWS】Claps For Caroline – Stories Forbidden Japan Edition
Released: 10/9/2013 – GO WITH ME
続々と世界中に広がりをみせるエレクトロを武器にしたスクリーモの波。これまでユーロ圏の中でもUK、イタリア、ドイツから現れたバンド達がここ日本を席巻してきたが、今度はハンガリーからだ。ハンガリーと聞いてもNewborn(後のBridge To Solace→The Idoru)位しか思い浮かぶバンドがいないが、音楽自体は盛んな国らしい。一曲目 “Edge Of The Abyss” の冒頭や続くCrown The Empire的なデカダンな世界観をまぶした “You Are The Poison I am The Cure” 等、一聴するとかなりUSナイズされた印象だが、聴き進めていく内にその印象はどんどん変化して行く。”So Be Careful What You Say and Do” を始めとした疾走曲も多く、クリーンパートに重きをおいたであろうメロディーが印象的。そして何よりも彼等最大の武器であるエレクトロもEskimo CallboyやSkip The Foreplay等に共通するパーティー感もありつつ、どちらかというとHis Statue FallsやFail Emotionに通じるスケール感の大きい使い方まで幅広い。一概にエレクトロといっても、ベース音の強いモノから8bitサウンドまで網羅しており、自らのサウンドを’Electrocore’と呼ぶだけある集大成なサウンドを持ち合わせる。まだ全体的にプロダクションが弱い部分もあるが、アメリカでもレーベル契約を勝ち取っただけあり、今後化ける可能性も俄然ありそうだ。
“Party Nerve” のMusic Videoはこちら
“Cruel Memories” のMusic Videoはこちら
テキスト:鎌田 裕司 a.k.a. わいけ