【REVIEWS】Seasons Change – Nothing & Everything EP 〜 Real Friendsに続く、新世代最注目株 〜
Relesed:12/25/2013 – ICE GRILL$
The Wonder Years、The Story So Far、State Champsがビルボードにチャートインした2013年。少しづつだが、確実に、Pop Punkのシーンは再び前に進み始めている。確実に、だ。その後も先日発表されたReal FriendsのFearless Recordsとの契約を始め、2014年も躍進する事は間違いないであろう同シーンだが、そんな激戦の中頭一つ抜きん出ているのがこの米カリフォルニア州ロサンゼルス出身の彼等。
2011年結成後からその階段を一段抜かしする事なく着々と踏んできた事が良く分かる音源だ。2013年に突如発表され、BEYOND[THE]BLUEや今作の国内盤ボーナストラックで収録されている “Not Sorry” で初期の音源からは想像もつかない程の飛躍を遂げ、そこからの注目度は凄まじかったが、その後発表された今作でもその期待を裏切らない素晴らしいポテンシャルを鳴らす。After Tonightを彷彿とさせる情感溢れるイントロから、一気にエモーションをまき散らしながら疾走する “Nothing & Everything”、前述の名曲 “Not Sorry” の世界観をさらに深めた様な “Sideview Drive”。The Starting LineのKennyの再来ともいえる声質にエモーショナルで熱い唄い方、意外とこういう絡め方はしているバンドいないなぁとハッとさせられるスクリーム。プロデューサーはBLOODAXE Fes.2014でも来日の決定しているWinds Of PlagueのAndrew Glover。さらに “Bitter Thoughts” では同じくWinds Of Plague の作品等でもフィーチャーされているJohn Mishimaがスクリームでゲスト参加するなど、早くもハードコア界隈との太いパイプも出来上がっている辺りもニクい。
勢いある楽曲は多いものの、とにかくAnthony(Vo.)の声とメロディーが際立つ一枚で、今回収録されているアコースティック・トラックでもその才能は一際輝く。まだまだ荒削りな部分はあるが、それを完璧に補う程、有り余る原石っぷりだ。更なる飛躍も近い。
テキスト: 鎌田 裕司 a.k.a. わいけ