【FEATURE】Finch「What it is to Burn – X」Japan Tour 2014ライヴレポート @ 2/17 恵比寿 LIQUIDROOM

2002年にリリースされ、Glassjawや翌年デビューしたThe Used達と共にスクリーモを最前線まで押し上げた金字塔作品『What It Is To Burn』のリリース10周年を記念し、収録された楽曲の完全再現ツアーを各国で行なってきた彼等が遂に同ツアーを引っさげ日本へ。2009年の再始動後初となったFuneral For A Friendとの来日以来となる、約5年振りの再来日だ。当時の想いが蘇る素晴らしい一夜だったこの日をお届けする。
大阪、名古屋と行われた公演もサポートしてきたUplift Spiceからスタート。いきなりギターの音が出ないというトラブルもあったが、「もう一回やり直しさせて」と一度ステージから引っ込み、会場を和ませた。そんなトラブルをも味方につけ、ここ数年で急速にファンベースを拡大しただけあるパフォーマンスを披露した。メタリックなリフとボトム強めのアグレッシブなアンサンブルに負けず、スクリームもする紅一点Vocalがグイグイ引っ張り、フロアを温めていた。
続いてはPay Money To My Pain、Rizeのメンバーからなる新バンドThe Bonez。まだスタートしたばかりのバンドだが、錚々たるメンツが集まっているだけに既に大きな話題となっていたその息吹を存分に感じられる熱いステージングだ。ストリート感溢れたパンクサウンドとヘヴィなリフ、漢気と疾走感あるサウンド。加えてスケール感のある楽曲が次々と繰り出される。フロントマンJesseが煽り出来たサークルも最初はファン中心だったが、最終的にはダイブも起きるほど会場中大きな盛り上がりとなった。確実にこの日この場所にいたオーディエンスに深い印象を残したであろう、これからの活躍にも注目が集まる。
そして主役Finchの登場。2012年辺りからStory Of The YearやYellowcard等、現在もシーンの最前線で活動を続けるバンド達の代表作が節目を迎え、再現ツアーを行う様になってきたが彼等もまた例に漏れず。当時からのファンは勿論、リアルタイム世代ではない新世代もこうして生で体験出来るのは本当に素晴らしい事だと思う。会場が暗転し、メンバー登場と共に割れんばかりの歓声だ。Liveは勿論 “New Beginnings” からスタート。イントロのギターが高らかに鳴らされた瞬間から、オーディエンスはトップギアの盛り上がり。メンバーはそんなオーディエンスの様子をクールかつ嬉しそうに、そして噛み締める様にパフォーマンス。今回のコンセプト的にアルバム収録順に披露される為仕方ないのだが、二曲目に “Letters To You” が演奏されるのはかなり贅沢(笑)。それぞれの「あの頃」の思い出を胸にしまってきた世代、リアルタイムで体験出来なかった世代、その世代を超えたオーディエンスがこうして一同に介し、その手を突き上げる光景は圧巻でしかない。噛み締める様に唄うNateとスクリームするRandyのエモーショナルさに鳥肌立ちっぱなしの中、続くも鬼名曲 “Post Script”。何て凄まじい冒頭3曲から構成される作品なのだと改めて感じざるを得ない、どれもシーンに君臨する神曲の連続。
NateにVocalレッスンをしたGlassjawのフロントマンDarylが音源では参加する “Grey Matter” は、会場にいたオーディエンス全員がDarylの声を思い浮かべながらあのパートを唄っていたんだろうなぁ。どんなにオルタナティブだろうがどんなにカオティックだろうが、青空を感じさせる楽曲が多いのが名盤と言われる所以なのだろう。それを象徴する “Perfection Through Silence” からミッドテンポでエモーション全開な “Awake” や “Without You Here” へ続き、あの頃と全く変わらないNateのVocalを堪能出来る。スクリーモと呼ばれるサウンドながら何故彼等がNew Found GloryやAllister、Midtown、The Starting Line等のポップパンクのバンド達が所属したDrive-Thru Recordsと契約し、この作品をリリースしたのかが良く分かる “Stay With Me”。結果的に2nd以降の彼等の音楽性の片鱗を伺わせた、カオティックかつ実験的な “Project Mayhem”。唄う時の研ぎ澄まされた視線、アンプによじ登ったりステージに倒れこんだりとNateの自由奔放さと葛藤にもがくようなパフォーマンスも、貫禄すら加わりカリスマティックなオーラを放つ。通常のセットリストでは中々組み込まれる事のない “Untitled” や “Three Simple Words” でもオーディエンスのシンガロングとクラウドサーフは止まず。ここはスクリームするパートだから、という決め打ちではなく、歌を唄っていく中で高ぶり崩壊していく感情が声となった叫びは本当にエモーションの極みだ。本編ラストとなる “Ender” では、音源を意識してかRandyが最後までステージに残りフィードバックノイズを生み出し続けた。
アンコールは何と1stフル作以前にリリースされたバンドの処女作EP『Falling Into Place』収録の “Waiting” からスタート。アンコールのセットリストは毎回微妙に違っていたようで、何が演奏されるか楽しみだったが、この曲はどうしても聴きたかっただけに嬉しかった。そしてEPからの楽曲に続いて演奏されたのは2ndフル作『Say Hello to Sunshine』から “Insomniatic Meat”。バンドが最も愛するDeftonesからの影響を存分に消化した同作一曲目に、会場はさらにヒートアップしていく。そして彼等がかなり昔からカバーしているアメリカのオルタナティヴロックバンドHumのカバー “Stars”。そしてバンドが最初の絶頂期を迎えた頃に、映画「Underworld」のサントラにて収録された “Worms of the Earth” という幅広い選曲で組まれたセットリストとなった。そして冒頭の「She Burns!」(通称しぇいばぁぁあぁんw)と会場中が叫んだ “What It Is To Burn” でこの日はフィニッシュ。終わらないで欲しい、この時間がいつまでも続いて欲しいという気持ち。そこに広がる「終演」という名の大きな大きな空の前に為す術もない清いまでの無力感。あの当時、彼等の音楽を通じて感じていた想いが走馬灯の様に蘇った。あ〜泣いた泣いた、泣かせて頂きました。
「おかえりFinch」という感謝の気持ち。そしてこれからも僕等を熱狂させ続けて欲しい、という切望にも似た想いが交錯した、心に刻まれるプレミアムな一夜だった。名古屋公演では新曲も披露され、バンドはこれを機に再び未来へと歩み出したに違いない。過去、現在、未来全てを携えたバンドがまた僕等の前に現れる事を願っている。
セットリスト:
1.New Beginnings
2.Letter To You
3.Post Script
4.Grey Matter
5.Perfection Through Silence
6.Awake
7.Without You Here
8.Stay With Me
9.Project Mayhem
10.Untitled
11.Three Simple Words
12.Ender
-ENCORE-
13.Waiting
14.Insomniatic Meat
テキスト:Yuji Kamada
写真:Nobuya Fukawa


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