【REVIEWS】After Tonight – The Canary In The Birdcage 〜 ずっとずっと、いつまでも鳴り響く僕達のサウンドトラック 〜

Released: 4/2/2014 – ICE GRILL$
2010年に東京で結成され、ICEGRILL$と契約以降も数多くの海外アーティストの来日をサポートしてきた彼等の、最初で最後のフルアルバムが完成した。ポップパンクのシーンで語られる事の多い彼等だったが、考えてみれば最初からポップパンクの概念からは逸脱していた。Transitを筆頭とするインディー要素を持ったメロディックバンドや、American Footballに代表される90’sエモの要素に共通する、アルペジオを多用したサウンドと世界観は確かにそこかしこに感じられたが、焼き回し感は全くなかった。インフルエンスを吸収しつつも、世界中探しても彼等に似ているバンドなんて一つもなかった。これだけ多くのバンドが溢れるこの世の中で一つもなかったのだ。
今作リリース直前の解散発表には本当に驚いたが、フロントマンKenがソロで行ったラストLiveを見た方もそうでない方も、このバンドの想いが全て詰まった作品を聴けば、これまで彼等がどれだけその身と精神を削ってきたかが良く分かるだろう。ただ曲を作り、これまでの活動を音にしただけの新作ではなく、自分達の全てを全身全霊かけたからこそ、これだけ素晴らしい作品が出来たのだろう。しかし同時に、それ故にこうして終幕を選ばざるを得なかったのではないかとも思う。
「STATUES EP」に収録された “Swords” や “Nest”。1stマテリアルに収録されたアコースティックからフルバンドにアレンジメントされた “Time Machine ”。昨年のLiveから演奏されていた “Frozen Fingers”。Liveで披露されながらファンと共に歩んできたといっても過言ではないこうした楽曲達も、他の新曲と並ぶ事によって全く異なる表情をみせる。
先行でPVが公開された “Graveyards” を始め、今作を聴かせてもらって以降色々とその他の新曲について書こうと思っていたが、割愛。これ以上にリスナーそれぞれの想いを重ねて聴くべき作品もない。
こうしてオリジナリティーの境地に達した後の解散だけに、ただただ寂しい限りだ。しかしだからこそ、いつもこうして今作が僕等の側で鳴り響いてくれる有り難さを、一音一音、深く噛み締めながら聴く事が出来る。解散の傷ゆえにまだ聴けていないリスナーも多いかもしれない。その心の傷を癒やすには、まだまだ時間が必要かもしれない。そして今作がそんなリスナー達の傷を埋めた瞬間、パンクシーンを飛び越え音楽業界全体に届いた瞬間、彼等は伝説となるかもしれない。でも、伝説とかはそういうのはどうでも良い。
何よりも大事なのはAfter Tonightというバンドがこの作品を通してここに、こうして存在し続ける事だから。
テキスト:Yuji Kamada

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