【REVIEWS】A Loss For Words / After Tonight / Pavis / Wind In Sails – 4 Way Split 〜 日米が誇る大注目バンドによる夢のアコースティック作 〜
Released: 4/9/2014 – ICE GRILL$
今作のリリース元であるICE GRILL$と同レーベルの看板バンドA Loss For WordsのフロントマンMattyの発案によるアコースティックスプリットが日本限定でリリース。ボストンのA Loss For Words、同じくボストン出身のポストハードコアバンドVannaの初代クリーンパート兼ギタリストであった、Evan PharmakisのソロプロジェクトであるWinds In Sails、ローウェルのPvrisといったマサチューセッツ州の豪華アーティスト達に加え、日本からはAfter Tonightが参加している。
“Alone”、“Dreams” と未発表曲を収録したAfter Tonightや、初期のレアEP「These Past Five Years」からの “Kill With Style” をアレンジし収録したA Loss For Words等、各アーティストの選曲も様々。力強く搔き鳴らし高らかに唄い上げるA Loss For Words。キーボードを入れバンドの繊細な側面を強調したアレンジメントを施したAfter Tonight。Pvrisはエレキのアルペジオを効果的に混ぜ込み、フルバンド時以上のエモーションと哀愁を際立てる。ちなみに本作やバンドの最新作にも収録されているA Loss For Wordsの “Distance” にてフィーチャーされているのが、このバンドのボーカルであるLynn Gunn嬢だ。そしてオーセンティックな弾き語りスタイルながら、美しい唄声とコーラスワークを披露するWind In Sails。フルバンド時の音源と聴き比べるのは勿論、どのアーティストもアコースティックという最小編成でのサウンドながら、アーティストによってそのミニマルへのアプローチが少しずつ異なるのが、全体的に通した時の聴き所でもあろう。今作でそれぞれのアーティストに再び想いを重ねるも良し、初めて知ったアーティストは是非今作を足がかりにオリジナル作も聴いてサポートして欲しい。
テキスト:Yuji Kamada