【REVIEWS】V.A – Punk Goes 90s vol.2 〜 日米が誇るシーン最先端バンド、夢の共演 〜

Released: 5/28/2014 – TRIPLE VISION / Fearless
その作品ごとのテーマに基づく楽曲をその時々の前線アーティストがカバーするという、米Fearless Recordsが誇る大人気シリーズコンピレーション「Punk Goes」シリーズ最新作。その名の通り90年代を彩る名曲達をそれぞれのアーティストによって思い思いにカバー。2006年リリースの前作はThe Starting LineによるBjörk、MaeのNine Inch NailsやCartelによるOasis、AnberlinによるDepeche Mode等が収録され、当時大きな話題となった。そして約7年の歳月を経て、この「Punk Goes 90s」の続編がリリースとなった。
昨年国内盤もリリースされ、Fearless Recodsがトッププライオリティーに置いているGet Scaredは自分達のシアトリカルな要素を極力封印してLitをカバー。そんなLitと同じく米カリフォルニアが誇る代表的なバンドとして名を馳せるSmash Mouthの代表曲をChunk! No, Captain Chunk!が、キャッチーかつ原曲の陽性な雰囲気を崩す事無くカバー。キャッチーといえば、それまでのパンクにドがつくほどのキャッチーさを取り込んで一気にメインストリームへと駆け上ったGreen DayをIce Nine Killsがカバー。普段はアグレッシヴなスクリーモサウンドを奏でている彼等のキャッチーな側面が前面に出た好カバーだ。そして90年代といえばグランジの隆盛からnu-metalへUSオルタナティヴのメインストリームが大きく移行していった時期。The Smashing PumpkinsやFoo Fightersは勿論、Stone Temple Pilots、Bush、Nine Inch Nails、P.O.D.といった重要バンドの楽曲が各バンドの個性の元で調理されている。その他にも、Natalie Imbrugliaがカバーした事で再びスポットの当たったEdnaswapの “Torn” をカバーし直したHands Like Houses。95年リリースのHip Hopクラシック、CoolioをカバーしたFalling In Reverseのラストの原曲レ○プっぷりには笑みが止まらないが、バンドの色にがっちりマッチしている。そしてUS盤で今作唯一、米以外のアーティストであるRammsteinをカバーしたのがMotionless in White。確実に影響下にあるのは分かっていたが、これまたバンドの元々の世界観に完全にマッチした、愛溢れまくりのカバーになっている。
さらにTRIPLE VISIONからリリースされた国内盤は、日本国内のアーティスト達が同コンセプトの基、11バンド参加という超豪華仕様の二枚組だ。Before My Life Fails、ヒステリックパニック、LOST、Fear From The Hate、A Ghost Of Flareといった国内ラウドシーン最前線にいるバンド達が、今のラウドの礎にもなっているRage Against the MachineやRed Hot Chili Peppers、Limp Bizkit、Marilyn Manson、KORN、といった代表格のアーティスト達の楽曲を、それぞれモダンに自分達の色全開でカバー。その他にも日本でもお馴染みのAerosmithの名曲をカバーするMAKE MY DAY。Cherという渋いチョイスにニヤリとさせられるARTEMA。ディズニーの「アラジン」の主題歌となった “A Whole New World” を完全にぶち壊して再構築したキバオブアキバ。自身の楽曲とは真逆ともいえる、ファニーかつキャッチーなThe Offspringの代表曲を超ブルータルにアレンジしたHER NAME IN BLOOD。そんなThe Offspringをカバーしそうな今作唯一国内勢メロディックハードコアCLEAVEはなんとOasisをカバーと、その意外性のあるバックボーンが見え隠れするあたりも非常に面白い。個人的には、Nirvanaの名曲を完全に自分達の色に染め上げてしまったThe Winking Owlに感心させられた。国内盤は全23曲、フルボリュームだが聴く度にバンドの新たな愛を発見できて非常に噛みごたえのある一枚になっている。
本国で収録されているアーティスト達の顔ぶれを見ると、ポップロックやポップパンク、エモのバンドが多かった前作に対してスクリーモ/ポストハードコア、メタルコアのバンドが多い辺りが約7年の歳月を象徴している。温故知新的な企画は個人的には大好きだが、これだけシーンのトレンドが移り変わり、新たに若いリスナーが増えている事を考えると、次は90年代カバーではなく00年代のカバー辺りが爆発的なヒットを巻き起こす気もしている。
テキスト:Yuji Kamada

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