【FEATURES】New Found Glory, Newアルバム「Resurrection」インタビュー
000年以降のポップパンクシーンを築き上げ、以降長きに渡って王者に君臨し続けるNew Found Glory。2011年以降フルアルバムのリリースが途絶えていたが、いよいよここにニューアルバム「Resurrection」が完成した。「復活」と言う意味を持つ今作は、彼らのルーツとも言うべき胸の疼くようなメロディックさ、両腕を振り上げたくなるようなコーラス、そして徹底されたキャッチーなサウンドがここぞとばかりに凝縮されている。今回はギタリストのChadによる、アルバムやバンドの真相を紐解くロングインタビューをお届けしたい。
“このアルバムはNew Found Gloryの”クラシック“とも言うべきアルバムになったと思う”
──「Resurrection」は、New Found Gloryらしさが凝縮された、極上のポップパンクアルバムとなりましたね。ご自身では制作のプロセスなど振り返ってみて、いかがですか?
Chad Gilbert(以下Chad):実は制作過程やレコーディングのプロセスが、これまでと少し違ったんだ。今回はスタジオに入る前にしっかりと準備をしていったから、実際にはレコーディングの前にアルバムがほとんど完成していた。お互いがとても近くに住んでいることもあって、週に一回集まってデモのレコーディングをしたり、ギターのリフを作ってそこにドラムや他の音を盛り込んでいったりしていたから、あとは歌詞をつけるだけ、と言う状態だったんだ。歌詞を書いたあとはそれぞれの家でテーブルを囲みながらリラックスした状態で、ジョーダンのヴォーカル録りをしていった。スタジオに入る前にほとんどの曲を作ってしまっていたから、アルバムを作っている最中はもの凄く集中した状態で、自分たちが何を作りたいのか、にフォーカスすることが出来たんだ。その結果リラックスしながらも、効率よくレコーディングを進めることが出来たよ。
──メロディやコーラスはもちろん、リズムなどにおいてもまさにファンがNew Found Gloryに求める理想的なサウンドだと思います。
Chad:今回のアルバムにおいて一番大切にしたのは、一つ一つの楽器の音色が際立ち、ギターの重なりやスタジオのトリックの後ろに隠れないようにすること、だったんだ。それぞれが弾く楽器がそれぞれハッキリと聴こえることによって、パワフルなサウンドを作りたいと思っていたーーギターも、ベースも、ヴォーカルもね。同時に今回は、これまで4ピースバンドとして傑作を生み出してきたバンドの姿勢も参考にした。例えばRage Against The MachineやPanteraとかね。彼らの音とNew Found Gloryのサウンドとは違うかもしれないけど、4人、そしてギタリストが1人と言うメンバー編成で成し遂げた功績の大きさは、僕らにも大きな影響を与えてくれたんだ。
──ライヴでシンガロングが起こりそうなアンセミックなコーラスや、キャッチーなリフも耳に残っています。
Chad:曲作りをするときは、常にライヴのことを意識しているよ!僕らは本格的な制作作業に入る前、少なくとも一週間はスタジオでリハーサルを行って、アルバムのために作った曲がライヴでどのように聴こえるか、どれだけ楽しんで演奏出来るか、を確認するんだ。そこで得たものはどんどん曲に取り入れていくから、最初に出来上がったものとかなり変わっているパートもたくさんある。その分、ライヴで素晴らしいパフォーマンスができるはずだからね!
──疾走感溢れるアグレッシヴな “Stories of a Different Kind” から、オルタナティヴロックのテイストを纏った “Angel” まで幅広いタイプの楽曲が収録されていますが、根幹にはメロディアスで気分が高揚するポップパンクの要素を強く感じました。
Chad:みんなで集まって曲作りをする時は、例えどんなに小さなアイディアでも、曲のパートになりそうなものはすべて拾い上げていくんだ。時には何曲か出来上がったあとにアルバム全体のテーマが見えてくることがあって、以降はそのテーマに基づいて曲を作っていくこともある。実は今回、初期段階にあったアルバムのアイディアは、今とは少し違うものだったんだ。さっき挙げてくれた2曲は少しタイプの違う曲で、最初考えていたアルバムのアイディアとは離れていたんだけど、その2つの真ん中を取るよりも、両方を入れてみよう、と言う結果になった。もちろん、その他に書いた曲も含めてね。それこそが、「Resurrection」が過去のNew Found Gloryのアルバムを思い起こさせる理由のうちの一つだよ。
──アルバムタイトルの「Resurrection」には様々な意味が込められていると思いますが、なぜ、この言葉を選んだのでしょうか?
Chad:これはアルバムのタイトル・トラックでもある、“Resurrection” からとったんだ。“Resurrection” に歌詞をつけていくときに、This is my resurrection〜♪ってフレーズを思いついてね。その言葉こそが、音楽的にも歌詞的にも、このアルバムを表す代表的なものだと思ったんだ。このアルバムはNew Found Gloryにとって、過去に起こった色々な問題から “Resurrection” = “復活“ を意味するものだし、例えこの先困難な状況に直面したとしても、しっかりと立ち向かって打ち勝つことが出来ると信じているからね。
──これまでアルバムをリリースする度に進化を遂げてきたNew Found Gloryですが、今回のアルバムはあなたがたにとって、更なる進化の形を示したものとなるのでしょうか?もしくは、あなたがたのルーツを表したアルバムとなるのでしょうか。
Chad:このアルバムはNew Found Gloryの”クラシック“とも言うべきアルバムになったと思う。 これまでのアルバムにあったようなギターリフも随所で聴くことができるし、少しではあるけれどパワー・コードも使っているからね。かつてのNew Found Gloryに強く現れていたキャッチーで覚えやすいリフを取り込んでいった、と言う意味で言うと、ルーツに限りなく近い作品と言えるかな。でも同時に、さっき君が言ってくれたように、僕たちはアルバムを出すごとに少しずつ進化を遂げ、変化している。今回で言うと、とくにわかりやすく変化が現れているのは歌詞だね。過去の作品は、恋愛についての歌が多かったんだ。「Resurrection」にも恋愛に関する曲はあるけれど、ほとんどは自分に起こった問題をどう乗り越えていくかや、人生をどのように生きていくか、と言うことについて歌っているよ。
──ギタリストのSteve Kleinが抜けて最初の作品となりますが、彼の不在による影響はありましたか?
Chad:影響と言うのかわからないけど、一番気を使ったのは、僕らはもう5人組ではなく4人組で、2人いたギタリストが1人になったと言う事実に対して、だったんだ。つまり、ギタリストが1人だとしても僕ら自身納得がいき、ギターの濃厚な重なりがなくともパワフルでビッグなサウンドをいかに創り上げていくか、と言う部分だね。それ以外は過去の作品を作る時と全然変わらなかったよ。みんなで集まって、いつものようにやっていったんだ!
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