【FEATURES】BROTHERHOOD TOUR 2015ライヴレポート@ 2/12 新宿ACB 〜洋邦の垣根を超えたバンド達同士の固い絆〜

これまでFear and loathing in Las VegasやCrossfaithをはじめ、国内外のビッグアーティストをリリースしてきた事で知られるトップレーベル、ZESTONEが主催するBrotherhood Tour。「音楽を通じて新たな出会いと絆を深める」、「音楽に深く関係するカルチャーを紹介し広める」をモットーに2012年から始まったこのツアーだが、今年は最上級の国内勢が集結しただけでなく、オーストラリアとシンガポールからそれぞれバンドが集結。今回は東名阪開催の初日、新宿ACB公演の模様をレポートする。
トップバッターはBefore My Life Fails。サザンテイスト溢れたリフやグラマラスなサウンドでド頭から滑走。「ブラザーフットツアー初日、そのトップバッター。そう開会宣言だ、叫べ!」と、高らかにMCをしたフロントマンMatsunoが高いテンションでオーディエンスを煽り、拳を突き上げたりジャンプしたりとファンをグイグイと誘引。昨年末にリリースしたばかりの最新シングル “SOLARIS” を始め、「このマイクは今俺が握っているけど、みんなのものだから奪いにこい!」とラストには名曲 “Sheep” が演奏。最終的には何度もピットが作り出され、トップバッターとしてはこれ以上ないほどに大きな盛り上がりを産み出す貫禄のステージであった。
二番手はVilles。熱心な早耳メタルコアファンの間では話題となっていたシンガポール産が初来日だ。会場が暗転する前から手拍子が上がる程、既にここ日本でも熱狂的なファンベースが出来てきている。無邪気なルックスながらその奏でられるメタリックなサウンドの破壊力は凄まじく、そこにイノセンス感じるメロディアスなクリーンパートが混じっていく様は、音源以上に鮮烈。序盤からギタリスト自らがフロアに降りて特大のピットを押し広げるパフォーマンスにより、終始ピットも爆発しっぱなし。“Dead End” や“The Battle”等の鉄板曲に加え、叙情感あるフレーズが顔を覗かせる新曲も披露。途中ではSurvive Said The ProphetのYoshも客演しつつ、ラストはPVにもなった “City Of Gold” で締めた。
三番手は、今か今かと待ち望まれた初の全国流通音源のリリースが5月にアナウンスされたばかりでの出演となった、Survive Said The Prophet。今ツアーのラインナップの中では最もクリーンパートやエモーショナルなメロディーを活かしたバンドだが、だからこそオーディエンスの心に深い爪痕を残せるのだ。ブレイクダウンや2stepパートを盛り込みつつ、スケール感のあるオルタナティヴなサウンドを展開。そしてカリスマティックな存在感を放つYoshの圧倒的なボーカルが、次々と会場に新たな景色を写していく。名曲“Mirror”での鳥肌立つ程のエモーションとは対極に、懐かしき“Let’s Us Party” ではバンドがシンガポール公演でパフォーマンスした時以来実現させたという、VillesのBryanフィーチャリングver.で場内の熱気をさらに上昇させた。普段メタルコアやハードコアしか聴かないリスナーにも、確実に刺さるだろう新作は是非チェックして欲しい。
折り返して後半戦の4番手は、2015年に最新EP「FORTITUDE」をリリースしたばかりのKEEP YOUR HANDs OFF MY GIRL。荘厳なSEから一気にリリースしたばかりの新作のリード曲 “Stand By You” へ。美しいピアノの旋律が乗った同期が場内に響いた瞬間に大きな歓声が上がる。Sleeping With Sirensを思わせるハイトーンを活かしたメロディアスなクリーンパートがある一方で、要所要所には強烈なブレイクダウンやアグレッシブなパートも共存。クリーンパートとスクリームをたった一人で唄うフロントマンだけに、ややハイトーンは苦しそうではあったが、それを超越した熱気にオーディエンスもサークルピットやシンガロングも応えた。この日は最新作を収録曲順に披露した後、ラストはキラーチューン “By The Way If”。バンドとオーディエンスが渾然一体となりフィニッシュした。
トリ前に登場したのが、昨年ZESTONEから国内盤化されたオーストラリアのメタルコアバンドPrepared Like A Bride。アンビエントノイズの様なSEから、「ニホンイチバーン!」と登場。モッシーなパートから突如ビートダウン、さらに流れるように叙情感パートへ展開していく様は単にDjentとは言い難い。転調も多くどんどんと表情を変える楽曲達にも関わらず、完璧についていくオーディエンス。立ち上がりはややエンジンかかるの遅めかと思いきや、バンド特有のペースと空気感があるだけで、フロントマンRyanの作られた感ゼロの非常に自然なパフォーマンスは特に目を奪われる。オーディエンスを煽ったかと思えば突然客席にダイブしたりと、非常にみていてスリリングなのだが、どこかフレンドリーさも兼ね備える辺りが魅力的だ。1stフルアルバムのタイトルトラック “Overcomer” は勿論、途中にはRage Against The Machineの “Bulls On Parade” も披露。後一曲を残して大勢のオーディエンスをステージにあげて写真撮影をするという前代未聞な流れには思わず笑ったが、それでオーディエンス全体を掴んだ後に繰り出された音像は、また別格の盛り上がりをみせた。
そしていよいよラストはCrystal Lake。既にこの界隈では知らない者はいない程の存在となってはいるものの、さらにまだまだそのポジションを高め、ハードコアの可能性をどんどんと広げるモンスターバンドがこの日のトリである。本来、彼等単独であればこの日のハコのキャパシティーが全く足らない程のバンドになっただけあり、この新宿ACBという場所で彼等を体験出来ると言うのは非常にプレミアムな事でもあった。そんな熱気を通り越した殺気すら溢れる場内に登場し、一曲目の演奏が始まる前からステージダイブを煽り、いきなり代表曲 “The Fire Inside” でスタート。曲が始まれば、もはやモッシュもダイブもサークルピットもパイルオンも全て同時に起きているレベルの凄まじき盛り上がりで、会場は完全にハードコア体育祭。その後も個人的に久々に聴いた “Open Water” や、Limp Bizkitのカバーである “Rollin’ ” 等、新旧問わないアンセムのオンパレードに会場の温度は天井知らずに上昇。 「残念だけど、ACBには潰れてもらうくらい全員でジャンプしようぜ!」と、MCを入れながらオーディエンスを煽動していく姿はシーン最前線を感じさせると同時に、バンド自身も最高に楽しそうにパフォーマンスしていたのが印象的だ。アンコールも一旦はける事なくそのままスタート。「何すれば良いか分かってるよな?」とラストには “Twisted Fate” が披露され、壮絶すぎるそのパフォーマンスを完璧な形でフィニッシュさせた。
海外からのアーティスト招聘だけでなく各ステージでの客演等、出演したバンド達同士の固い絆が随所に感じられる、まさに「Brotherhood = 兄弟関係」という冠を体現したツアーである。次回もまた楽しみに待ちたい。
テキスト:Yuji Kamada
写真:Phantom

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