【FEATURES】Architects 初来日インタビュー 〜今回のアルバムでは「ライヴでいかにプレイするか」ということに重点を置いたんだ〜

ロックシーンの未来と称されるUK出身のメタルコアバンドArchitectsが待望の来日を果たし、Crossfaith主催のツアー、MADNESS TOUR in JAPANに参戦。世界中のオーディエンスを心酔させる強烈かつカリスマティックなライヴパフォーマンスで、ここ日本でも集まったファンの心を鮮やかに奪っていった。今回はVo.のSam CarterとGt.のTom Searleにインタビューを実施し、ワールド・ワイドに絶賛を受けるニューアルバム「Lost Forever // Lost Together」に込められた思いや、初となる日本でのショウについてなどを語ってもらった。
“以前の作品にももちろんエナジーはあったけれど、ライヴで大きく盛り上がるヘヴィな楽曲が少ないと感じていた”
──初めての日本はいかがですか?
Tom Searle(以下Tom): 実は、最初からあまり大きな期待はしないでおこう、と思っていた(笑)。もし反応が良ければそれはそれで嬉しいし、あまり反応がないとしても、今回初めて日本でライヴを行うわけだから、仕方のないことだ、と納得できるからね。
Sam Carter(以下Sam):日本のファンが曲の間に静かになるという噂も聞いているから、それに対してはしっかり理解してきたつもりだよ(笑)。
Tom:それに色んなバンドから、日本のオーディエンスは素晴らしいという話を聞いてきたんだ。
──これまで何度かCrossfaithと共にツアーやフェスにも出演されていましたが、彼らのショウを見てみていかがでしたか?
Sam:彼らのショウはすごくアグレッシヴで、凄まじいものだ。俺たちもCrossfaithのライヴから大きなインスパイアを受けたよ。KenやHirokiともさっき会ったんだけど、人間としても素晴らしいんだ。
Tom:Crossfaithのメンバーはいつも笑顔でいて、周りに明るい雰囲気をもたらしてくれる。彼らがいると、その場の空気が一気にハッピーなムードになるんだよ。
──ではアルバムについてもお伺いします。「Lost Forever // Lost Together」はストリングスやシンフォニックな要素も多く取り入れられていますが、それらが生み出すコントラストによって、以前よりもヘヴィさやアグレッシヴな音像が目立っているように感じました。
Sam: 前作「Daybreaker」をリリースしたあと大規模なツアーを回ったんだけど、その時にヘヴィな曲を演奏するのがすごく楽しかったし、オーディエンスもすごく盛り上がってくれたんだ。そこで次なる方向性を見出した、と言ってもいいかな。バンドとして重要なのは自分たちが楽しむことができて、求められているものを作っていくことだからね。
──ツアーの影響が大きかったんですね。
Tom:その通り。以前の作品にももちろんエナジーはあったけれど、ライヴで大きく盛り上がるヘヴィな楽曲が少ないと感じていた。だから今回のアルバムでは「ライヴでいかにプレイするか」ということに重点を置いたんだよ。
Sam:これまでの作品に収録されている楽曲の中には、まだ一度もライヴで演奏したこともないものもある。でも「Lost Forever // Lost Together」に入っている曲は、すべてライヴで演奏しているんだ。
──中でも特にライヴでのパフォーマンスが好きな曲を挙げるとすれば、どの曲になりますか?
Sam:どの曲もそうなんだけど、一つだけ挙げるとしたら “Broken Cross” かな。
Tom:俺は “Youth Is Wasted On The Young” だな。アルバムの中でもかなり重い楽曲ではあるんだけど、その分、ライヴ中にある勢いが最も反映される曲なんだ。 そこにある空気感や盛り上がりを、そのまま音にすることが出来るからね。
──アルバムの制作過程はいかがでしたか?
Tom: 以前は準備をしすぎて、スタジオに入った時の興奮がなくなってしまうのが嫌だったんだ。でも今回は初めて自分たちだけでプリプロを進め、結果、サムと俺でかなり長いこと準備に時間を費やした。一つでもチャンスを逃してしまうのが悔しかったから、スタジオに入る前にメロディやヴォーカルの骨組みとなる部分をしっかり作っておいたんだよ。
──今作のプロデューサーは、Fredrik NordströmとHenrik Uddが務めていますね。彼らはBring Me the HorizonやI Killed The Prom Queenといったメタルコア系のバンドから、In FlamesやArch Enemyといったメロディック・デスメタル/エクストリーム・メタルのバンドの作品まで幅広く手がけていますが、今作においてその辺りの音も意識されたのでしょうか?
Sam:そこまで強く意識していたわけではないんだけど、知っての通り彼らは素晴らしいプロデューサーであり、音の作り方のすべてを知っている人たちだから、一緒に作品を作っていきたいと思っていたんだ。特にHenrikは、多大な力をこの作品に注ぎ込んでくれた。俺たちとスタジオに籠って、寝て、起きて、またレコーディングを続けて……という生活を長い間一緒にして、作品を完成させてくれたんだ。
──レコーディングはいかがでしたか?
Tom:レコーディングはスウェーデンのスタジオでやったんだけど、周りには本当に何も無い、静かなところでね。その分集中することができた。朝起きてレコーディングや作業を始めて、A.M.2:00くらいまで続けて……という生活を一ヶ月くらい続けていたんだ。かなりストイックな生活だったから、スウェーデンという国をエンジョイすることは全然できなかったけど、なんとかしてやりきったよ(笑)。
──Architectsの楽曲は、宗教や政治、環境における問題などそれぞれに強いメッセージ性が込められています。歌詞を書くにあたって、どのようにインスピレーションを受けるのでしょうか?
Tom:もちろん曲にもよるんだけど、世界で起こる不正や惨事に対する感情、かな。人々はポリティカルだとか、パーソナルだとか分けたがる傾向にあるよね。でもその二つって、実は深いところで繋がっている、と思っているんだ。たとえば民主主義において、自分たちを代表する人間を選出しなければならない状況があるとする。その取捨選択や決定には個人の感情や、人間性が影響してくるよね。でも実際そこで選ばれた人物に対して、俺たちの意思や意見がまったく反映されていないことも多いんだ。そういった現実は、歌詞に大きく影響している。それと同時に宗教についてだったり、個人的に抱えている不安をテーマに書いたものもあるよ。
──そういったテーマを一つの曲の中に込めていくとなると、苦労を要する作業になりますよね。
Tom:そうだね。たとえば今回のアルバムに収録されている “C.A.N.C.E.R” という曲は、2年前俺が罹った癌についての曲なんだ。アルバムの中で唯一とてもパーソナルな曲なんだけど、Samに歌ってもらうわけだから、自分にフォーカスするだけでは意味を成さなくなってしまう。そのためには、癌というものがもたらす影響と向き合わなくてはならなかった。それに、俺自身も病気に罹ったことによって、惨めな気持ちでいるのは嫌だった。もちろん常に死と隣り合わせでいるのは、時として簡単に惨めな気持ちに傾いてしまう。でも俺はそんなことを伝えたかったわけじゃない。 自分を常に哀れんでいるのは、絶対に良い道ではないからね。最終的には、物事をポジティヴに捉え、困難な状況にいたとしても強くいることが一番重要だと思うし、それが唯一、病気や辛い環境を乗り越える術なんだよ。
──「Lost Forever // Lost Together」はUKでは昨年リリースされたそうですが、既に次作の構想などあるのでしょうか?
Sam:うん、まだ初期の段階ではあるけど、もう既に次のアルバムの制作にとりかかり始めているんだ。毎回そうなんだけど、前作と似たような作品は絶対に作りたくないから、「Lost Forever // Lost Together」とはまた違った作品になると思う。まだどんな方向性になるかは決まっていないんだけどね。
Tom:「Lost Forever // Lost Together」はファンのみんなからもすごく反応がいいし、俺たちにとっても初めて、何もかもに対して納得のいく作品だった。そういった意味では、「Lost Forever // Lost Together」は俺たちが今後進みたい道筋を照らしてくれたアルバムだと思う。次の作品には新しい要素もたくさん入ってくると思うけど、自分たち自身もアルバムを作るたびに成長や変化を感じているし、それこそが楽しみな部分でもあるからね。
Architectsの最新アルバム「Lost Forever // Lost Together」はEpitaph Recordsから現在発売中。以下Samもフェイバリットに挙げる “Broken Cross” のMusic Videoをチェック!初来日公演となった2/11新木場STUDIO COASTでのライヴレポートはこちら!
Interview / Translation: Leyna Miyakawa

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