【FEATURES】HER NAME IN BLOODメジャーデビューEP「BEAST MODE」インタビュー 〜ライブの迫力や生々しい音をアルバムに取り入れたので、 わかる人には「ドン」と来ると思いますね〜
今年のSCREAM OUT FESTのステージでWarner Music Japanとの契約を発表し、遂にメジャーに舞台を移した日本屈指のメタルコアバンドHER NAME IN BLOOD。セルフタイトルで挑んだ4年振りのフルアルバムから約1年、メジャーデビューに対しても全く気負うこと無く、ライヴ感を重視した、生々しく勢いに溢れた傑作「BEAST MODE」をリリースした。今回はフロントマンのIkepy、ギタリストのTJに新作について語ってもらった。
“多少の音のズレなどは気にせずライブ感重視でレコーディング、ミックスする選択をしたんですが、それが生々しいライブ感のあるサウンドに仕上がってます。”
──メジャーデビュー作品となる『BEAST MODE』!今作も轟音の洪水をガッツリと浴びさせていただきました。軸がブレませんね!!
Ikepy&TJ:ありがとうございます!(笑)
──『BEAST MODE』は9曲入りということですが、EPなんですね?
TJ:そうですね、9曲入りでEP…もう、アルバムの曲数ですよね(笑)
Ikepy:当初の予定よりも、曲が多く出来過ぎてしまったんです。
──―9月9日発売で9曲入り!999!
TJ:しかも、その日はIkepyの誕生日なんですよ。
Ikepy:合わせたわけじゃないんですけどね(笑)
──あとは前作の発売日と同じくTJさんが骨折すれば完璧ですね!
一同:爆笑
TJ:もうその日は家にこもるって決めてます!(笑)
──今回からメジャー進出ということで意識しましたか?
TJ:特にはなかったですね、むしろコレまでよりアグレッシブな曲もある。
Ikepy:あまり意識してないですね。曲作りに関しては、とにかくカッコイイ曲、
やりたい曲を!という感じでした。
──2014年の前作『HER NAME IN BLOOD』はメタル愛に溢れた作品だという印象をもっています。今回の作品はメジャーデビュー作ですが、全くブレないHER NAME IN BLOOD (以下:HNIB)らしいアルバムに仕上がりましたね。レコード会社から意見や指示などはなかったんですか?
TJ:とりあえず曲を作れ!という以外に曲に対しての指示は全然なかったです。
もちろんデモを提出したりはしていましたけど。
Ikepy:そのあたり今回はスムーズだったかな。
──クリーントーンのボーカルを多く取り入れているのが印象的です。
Ikepy:そうですね。前々からレコーディングでやってはいたんですけど、音源としては今回一番多く入れてますね。
──Shinedownを感じるオトコ臭さ全開の、アメリカの大型トレーラーが似合うようなダイナミックなコーラスもいいですね!今後もっと増やしていこうという考えはありますか?
Ikepy:今回は自然の流れだと思います。HNIBは最初にリフや曲のアレンジが出来上がってから歌をのせるという流れなので、こういう曲の雰囲気なら歌った方がいいかなっていう感じで歌うパートが増えていきましたね。
TJ:俺はIkepyの声、すごくいいとおもっているんです。個性もあるし、曲の幅も広げたいと思っていたので、もっと歌った方がいいよねっていう話しは以前からしていましたね。
──3曲目 “Bleed On” の冒頭のギターのフェードインは、ライブハウスにやってきたぞ!という気持ちにさせてくれる生々しさを感じます!
TJ:そうですね。前作は音をキレイに編集をしてグリットを揃えたんですけど、今回はライブの迫力や生々しい音をアルバムに取り入れたくて、そういうレコーディング方法で作ったので、わかる人にはドンと来ると思いますね。
──何か新しい試みはありましたか?
TJ:僕はニューメタルが好きなので“One Reason”の構成にはニューメタルのノリを出してみたんですが、上手くハマりました。Ikepyの歌も上手く乗りましたね!
Ikepy:ほとんど歌っていますしね。“One Reason” がアルバムの中では一番挑戦した曲かもしれないです。難しかったとこともありましたけど結果的には良かったし、楽しかったっていう気持ちの方が大きかったですね。
──Ikepyさんの喉は相当強いですよね?
Ikepy:今回のレコーディングは大変でしたね。歌とシャウトは喉の使い方が全く違うので、そのバランスが難しくて少し調子崩したりもしました。
──今作のエンジニアはバンドが選んだんですか?マスタリングを手がけたBrad BlackwoodはLamb Of Godの最新作も手がけていますね。
TJ:今回はレコード会社と、どういう音に仕上げたいかという話し合いをして人選してもらいました。ミキサーのColin Brittainで一緒に作業したんですけど、彼のミックスの段階で音がほとんど出来上がっていました。日本人とアメリカ人では、出したい音の違いなどもあってビックリしましたね。ちなみに、マスタリング・エンジニアのBradはColinの紹介です。
※ミックスを手がけたColin Brittainは、John Ferdmannの一番弟子的な存在。
──音の仕上がりも大満足じゃないですか?
TJ:そうですね。ライブ感、疾走感ありますよね。レコーディング前のミーティングで「ライブでの空気感をもっと音源に反映すべき」という意見があり、多少の音のズレなどは気にせずライブ感重視でレコーディング、ミックスする選択をしたんですが、それが生々しいライブ感のあるサウンドに仕上がってます。
Ikepy:完全なデジタル・レコーディングじゃないところがHNIBに合っていたと思いますね。
──新作から印象的な曲はありますか?
TJ:さっきも挙げた “One Reason” ですね。周りに「いいね!」って言ってもらって自信に繋がったので気に入っています。
Ikepy:新しい試みにチャレンジしたということでは “One Reason”。“Bleed On” は今作の中で一番メタルの要素も強いし疾走感もあるし、ライブでもやりたいなって思える曲なので、今から楽しみですね。
──“Gorilla”も凄まじい曲ですね!
TJ:ゴリラが浮かんできますよね。(笑) “Gorilla” はMakotoが持って来た曲なんですけど大好きです。
彼はバンドの初期の曲 “Decadence” みたいな遊び心のある曲を持ってきてくれるんですよ。
Ikepy:Makotoが真剣に作ってきた曲はボツになるんだけどね。(笑)
TJ:みんなを笑わせたいって作ってきた曲が使われちゃうんです。特殊ですよ、彼は。(笑)
Ikepy:主に曲を作ってくるのがDaikiで、あとはTJとMakotoが持ってくるんですけど、それぞれ曲の雰囲気が違うのが、そこが面白いなって客観的に思っていて、それがバンドの良さだと思いますね。
TJ:Daikiくんは “When The World Is Gone” で自分の世界観を出せたって個人的に満足していましたね。僕も聴いたときは頭の中でPVが見えてしまうくらい世界観があってスケール感も素晴らしくて、弾いていても楽しいですね。あと、この曲は新しい要素としてゲスト・ボーカルでラップが入っているので是非聴いてもらいたいです。
──秋にはツアー、そしてその合間にOZZFEST JAPAN 2015への出演も決まりましたね!とは言え、大きな会場にはもう慣れていますよね?
TJ:幕張メッセは2回目です。客層が幅広いと思うので、こういうバンドがいるんだぞ!ってことを知らしめたいって気持ちはありますね。
Ikepy: OZZFESTは洋楽メインで聴いているお客さんも多いとおもうので、日本でこれだけ激しい音楽やってるんだぞってことを見せつけてやりたいですね。あとは、いつも通りお客さんと一緒に楽しみたいです。
──いろんなお客さんがいると思いますけど、MCは考えたりしますか?
Ikepy:あまり気にせず、いつもどおりアグレッシブにいきますね。5月のLOUD∞OUT FEST 2015でも親世代のお客さんの前でもやりましたし大丈夫ですね。
あんまりビビってないですね。(笑)
TJ:確かにあんまり意識してないですね。
Ikepy:おまえは、なんにも考えてねーじゃねーか!
TJ:お、俺はみんなに任せてるから。(笑)
──最後になりますが、メッセージをお願いします!
TJ:そうですね。『BEAST MODE』ではメンバーが自身のルーツを出せたので、そこを意識して聴いてもらえたらと思いますね。僕はニューメタルのルーツ、Daikiくんは往年のハードロック、Ikepyはメタル、Makotoくんはパンク、Umeboもとんでもなくキック踏んでる曲もありますし。
Ikepy:騙されたと思って聴いてみてください。9曲ありますけどあっという間に聴けると思うし、飽きない内容になったと思います。あとはライブに来い!!ですね。
HER NAME IN BLOOD「BEAST MODE」
In Stores Now
WARNER MUSIC JAPAN
WPCL-12215 / ¥1,980 (w/o tax)
Interview: Osamu Sawada
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