【REVIEWS】Survive This! – The Life You’ve Chosen
Released: 10/29/2013 – Epitaph
ASKING ALEXANDRIAとCHUNK! NO CAPTAIN CHUNK!(以下C!NCC!)がUSでもヒットしたのは実は結構凄い事だったりする。僕等日本人はあまり出身国でどうとかっていうのは洋楽ではあまりなかったりするお国柄だったりするが、USではやはり同じ英語圏でも訛りがどうとかこうとか色々と色眼鏡をかける事も少なくないらしい。そんな中、他国からUSのレーベルと契約して活動して認められるのは本当にごく一部。特にエモ/パンク/スクリーモ/メタルコアの界隈はその暗黙の何かが強かったりする。そんな中、特に非英語圏であるフランスから登場したC!NCC!の台頭は目を見張るものがある。何より凄いのは、元々US産のA DAY TO REMEMBERやFOUR YEAR STRONGがパイオニアであった同シーンに自身のカラーを大きく取り入れた後に、彼等に影響を受けたUSバンドが続々と出てきた、という事である。
Victoryが輩出したTHESE HEARTSも最新作で大きくそのサウンドをC!NCC!に寄せてきたが、そこに続くのがこのいきなり老舗Epitaphと契約したラスベガス産の5人組だ。C!NCC!とA DAY TO REMEMBERの中間をいく様な、ハードコアとポップ・パンクの間を上手く抜き、適度にデジタライズされたエフェクトを加えたサウンドは、前述のバンド達からの影響を如実に感じる。メタルコア直系の “Sail Away” や “The Life You’ve Chosen” で鳴らされる適度な叙情リフやブレイクダウン、”Pardon Me” の極悪なグロウルやスクリーム。そしてそこに相反するTHE SUMMER SETやFOREVER THE SICKEST KIDSばりにキャッチーなメロディーを持つ “Wrong Direction “Hey You” や “Where I Belong” のポップなシンセ音。そのどれもが決して目新しいものではないものの、そのディフォルメの仕方、足し算引き算が上手いバンドはやはり耳に残る。
アルバム全曲ストリーミングはこちら
テキスト:鎌田 裕司 a.k.a. わいけ