【FETURES】裏方インタビューvol.3:SJC Custom DrumsオーナーMike Ciprariインタビュー
アーティストだけでなく、アーティストが活躍する裏で働くレーベル、アパレルブランド、楽器ブランドへのインタビューを通して、普段なかなか表に届けられことの無い、裏方で働く人達の声をぜひチェックしてみてください!
第3回目はドラムブランドSJC Custom DrumsオーナーMike Ciprariのインタビューをどうぞ!
第1回目Hopeless Records, Eric Tobinへのインタビューはこちら
第2回目アパレルブランドGlamour KillsオーナーMark Capicottoへのインタビューはこちら
Green DayやNew Found Gloryなどのドラムを支えるSJC Custom DrumsオーナーMike Ciprariにインタビュー!なぜSJCがここまでシーンに受け入れられたのか?彼のドラムに対する真摯な姿勢にその答えがある。
“僕等にとっては、ドラマーとの関係性が一番大事だと思ってる”
── 元々ミュージシャンをやられていたとのことですが、なぜDrum Companyを始めようと思ったのでしょうか?
9歳の時にドラムを始めたんだけど、最初に買ったレコードがRancid、Green Day、311で、そこからドラムにのめり込んでいったんだ。両親がドラムセットを買ってくれて、それを毎日叩いてた。学生時代はNo Triggerというバンドでずっとドラムをやってて、Strike Anywhere、A Wilhelm Scream, The AquabatsといったバンドとUSだったりヨーロッパをツアーしていて、その頃に、僕と僕の兄弟で自分達のドラムをカスタムし始めて、それを見た一緒にツアーしてたバンド達から、どうやってやってるのか?どうしたらそのカスタムされたドラムを買えるのか?って聞かれるようになったんだ。それからネットワークを作り始めて、そういったバンド達、その友達のバンド達にドラムを作り始めたんだ。SJCは趣味の延長で自然とビジネスになっていったんだよ。
── Pearl, TAMA, Ludwigなど老舗ブランドが多い楽器業界の中で、これだけの結果を残してきたことはものすごいことだと思います。これまでを振り返っての感想を聞かせてもらえますか?
SJCがこれまでに成し遂げたことに対して凄く誇りに思ってる。僕等は祖母の家の地下室で趣味で始めたんだけど、それが一気にGreen Day、Rancid、Panic! At The Discoといった僕の大好きなビッグバンド達からドラムを作ってくれと依頼が来始めたんだから。愛すべき仕事だし、自分達がやってることが大好きなんだ。ドラムを作って、最高のバンド達と一緒に仕事ができるのはすごく楽しいよ。僕等は夢のドラムを組み立てて、それを現実の世界に持ってきてるんだよ。
── ドラム作りをする上で一番大事にしていることは何でしょうか?
全ての工程を大事にしてるよ。まずはお客さんを知ること。お客さんがどんなドラムを求めているのか。お客さんが求めているサウンド、ルックスにちゃんとなってるか。それから商品を受け渡した後もちゃんとケアーしてる。製造の過程としては、ベアリングエッジをカットするところが僕等にとって1つ大事な過程なんだ。それがサウンドを決めるし、それをちゃんと毎回手作業でやることで完璧なベアリングエッジに仕上げてるんだ。
── 一番最初にエンドース契約をしたアーティストを教えてください。またなぜそのアーティストと契約しようと思ったのか理由も教えてもらえますか?
Fueld By Ramenが上がっていってる時にちょうど友達になって、すぐさま所属してたバンド達と契約したよ。そのバンド達がカスタムドラムの境界線を押し上げてくれて、それで僕等の名前も広がっていったんだ。Panic! At The Discoだったり、The Academy Is…、Gym Class Heroesは、SJCの成長過程の一部を担ってくれたよ。彼等のおかげで僕等はとてもクリエイティブになれた。バンドが大好きだったし、ドラマーだけじゃなくて他のバンドメンバーとも仲良くなって、凄くいい関係を築けていったんだ。
── 今ではWarped Tourに出演するバンドのほとんどがSJC Drumsを使用しているんじゃないかというほど数多くのバンドが使用していて、このシーンではドラムと言えばSJCと言ってもいいくらいに浸透してきていますが、初めからこのシーンに注力しようという思いがあったのでしょうか?
僕等はWarped Tourのシーンに生きてたわけで、いつもWarped Tourに行ってたし、No Triggerも何年かWarped Tourに参戦したから、SJCがそのシーンで育っていって、だんだんとそのシーンのドラマーがSJCのことを知っていってくれたことは、すごく自然のことだったんだと思うよ。Warped Tourを主催してるKevin Lymanとも友達になって、僕等の関係はそこから更に大きくなっていったよ。
── Green DayのトレはSJCがエンドースしている中でもビッグなアーティストだと思いますが、彼との契約に至った経緯を教えてもらえますか?
昔からずっとトレが大好きで、ずっと彼にドラムを作ることができたらどれだけクールかっていつも考えていたよ。Green Dayが「UNO」,「DOS」,「TRE」をレコーディングしてる時に、スタジオでドラムテックをしていたMike Fasanoが僕等のスネアドラムを使ってたんだけど、トレがそれを気に入ってくれて「このスネアを持って帰ってもいいか?」って聞いてきてくれたんだ。Yes!って即答したよ。それから僕等がサプライズで “Green Day Bunny” のカスタムドラムを作って彼等のライブに届けたんだけど、それをトレが凄く気にいってくれてね。それからBillie Joeと彼の息子Joey(Emily’s Armyのドラマー)にもドラムを作ったんだ。その後Green Dayのクルーみんなと友達になって、その後にまたサプライズでTreに “Dookie20周年記念” 限定スネアドラムを作ったんだ。もちろんそれも気に入ってもらえて。その後にトレがマサチューセッツにある僕等の会社まで来てくれて、SJCを使っていきたいと話してくれたんだ。そこから彼用にいろいろと作っているよ。彼は最高のドラマーだし、最高の友達なんだ。ドラムの事をすごく知ってるし、ドラム業界のこともすごく知ってて、いろんなアイディアを出して僕等を助けてくれてる。ホント夢が叶ったってことだよね。
── 日本でもCrossfaithのタツとエンドース契約をしていますが、彼との契約のきっかけは何だったのでしょうか?
Crossfaithが好きで、Bring Me The Horizonで僕等も一緒に仕事をしてるCrossfaithのマネージメントにメールをして、そこからエンドースし始めたんだ。丁度先週タツに新しいドラムキットを作ったばかりだよ!
──数多くのアーティストがSJCを支持している理由はどこにあると思いますか?
僕等は、みんなを家族のように扱い、接してるし、しっかりケアしてるからかな。彼等がツアーに出てる時、ドラムの事を心配しなくていいようにサポートしてるよ。何かパーツが壊れたり、世界中どこでドラムが必要になっても、ちゃんと届けれるようにしてる。僕等にとっては、ドラマーとの関係性が一番大事だと思ってる。
── これから初めて自分のセットを持とうと思っているプレイヤーに何かアドバイスを送るとしたら、どんなことを伝えたいですか?
まず、どんな音でどんなルックスがいいのかをリサーチすることだね。長い付き合いになるわけだから、ずっと自分がハッピーでいれる音やルックスを探さないとね。好きなドラマーがどんなドラムを使ってるのかチェックして、もし聞きたいことがあれば、僕等に連絡してくれたらいいよ。僕等は君達の夢のドラムセットを作る手伝いができるから!!
── 日本のドラマーに向けてメッセージをお願いします。
SJCはみんなのサポートに感謝してる。SJCアーティスト達と一緒に仕事をするのが大好きだし、いつももっと多くのアーティストを探してる。2013年に日本に行くことがあって、大好きになったよ。No TriggerでAfter Tonightとツアーして、最高の時間を過ごせたんだ。是非僕等のドラムをチェックしてみてくれ!www.sjcdrums.com からチェックできるから。日本ではイケベ楽器で僕等のドラムが買えるよ!ありがとう!
Interview: Nobuya Fukawa
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