【REVIEWS】Bury Tomorrow – Earthbound 〜キャリア最高のへヴィネスと伝統的メタルの融合〜
Released: 1/29/2016 – Nuclear Blast / Ward
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昨年5年振りの再来日も果たしたUKメタルコア、約二年振りの4枚目となる最新作。UKといえばBullet For My ValentineやBring Me The Horizonのブレイク以降も、ArchitectsやAsking Alexandriaといった後続組から最新世代まで相変わらず層の厚いバンドでメタル/メタルコアシーンが形成。それだけに世界中のリスナーから厚い眼差しを注がれており、下手に中途半端な作品をリリースすると一気にその人気も評価も下がってしまう過酷なシーンでもある訳だが、その中で着実にファンベースを広げてきた彼等だけに、この新作もハイクオリティーな作品となった。
超絶ブルータルながら、途中では不穏なフレーズも混ぜ込み叩きつけられる “The Eternal”。イントロからリードギターと重戦車の様な疾走感、モダンなメロディーが融合したタイトルトラック “Earthbound”。正統派メタルコアの王道ともいえる楽曲構成を持った “Cemetery”。前作ではあまり感じ取れなかった叙情感を前面に押し出し、もはや激情ともとれる世界観をメタルのフォーマットへ落とし込んだ “Restless & Cold”。HatebreedのJamey Jastaをフィーチャーした彼等流のハードコアソング “301”。そしてnu-metalのハイブリッドなサウンドメイクを施した “Bloodline” 等、これまでのキャリアを踏襲しながらも新たな要素をしっかりと入れているが、要所要所にトラディショナルなメタルのフレーズを織り込んでいる辺りが流石。
テキスト:Yuji Kamada