【REVIEWS】Waterparks – Cluster 〜ニュージェネレーション・パワーポップ〜

Released: 2016/1/30 – Equal Vision
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この米テキサスで結成された3ピースポップパンクバンド、今ジワジワと盛り上がっているのでチェックして欲しい。自主時代は超熱心なリスナーの間ででしかその名を見る事もなかったが、昨年11月にEqual Visionと契約してから飛躍的にその名を広めている。5 Seconds Of SummerやAll Time Lowを手掛けるCourtney Ballard、そして再結成を果たしたGood CharlotteのBenji Maddenによる共同プロデュースで制作。さらにGood Charlotteの復活Liveのサポートアクトに大抜擢される等、その人気は一気に爆発。
先行でMVも発表された “Crave” では、既存のポップパンクにはなかった摩訶不思議なサンプリングをヴァースとしたパワーポップソングを披露。続く “Territory” では一転して超ストレートなAll Time Low直系のドキャッチーなポップパンクを鳴らし、“Mad All the Time” ではAnarborを彷彿とさせる土臭く癖になるオルタナティヴポップを披露。さらにBenjiがプロデュースしたのも納得出来る、歌詞を詰め込んだメロディーラインから一気に開放するサビを持った “Pink”。同曲でも途中、ポップパンクバンドでは入れようのない大胆でセンスフルなサンプリングを導入している。ラスト “No Capes” は再びオーセンティックなメロディックサウンドになっており、パワーポップとポップパンクの二本柱のパワーバランスが非常に均衡のとれている印象だ。まだEPなのでここからどう転がっていくかは何とも言い難いが、総じてクオリティーの高い楽曲が並んでおり、王道をすこし逸脱した要素を散りばめている辺り、今後も興味深い。
テキスト:Yuji Kamada