【REVIEWS】High Hopes – Sights & Sounds 〜モダン叙情New Schoolに新たなる逸材〜

Released: 2/5/2016 – Victory
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これまでにA Day To Remember、Silverstein、Taking Back Sunday、Atreyu、Hawthorne Heights、Emmure、Thursday、Between The Buried And Me、Comeback Kid、Counterparts、Hatebreed等、数々のトップバンドを輩出してきた米最大レーベルの一つVictory Records。しかしここ数年はRiseやArtery、Sumerianに押されだいぶ失速した印象だったが、ここにきて起死回生の一発となるべき極上の新鋭を送り込んできた。
2012年、UKはReadingにて結成の5ピース。翌年には初作品「Self Revival」を発表。叙情New Schoolリスナーを中心に一躍話題となった後、数々のイベントへ出演しながら2014年には今作にも収録されたシングル “Revelation” を発表。個人的にこの曲がMisery Signals直系すぎて悶絶したのだが、その後もユーロ圏を中心に凄まじい数のツアーを敢行。こうして昨年10月にVictory Recordsと契約を果たし、今作のリリースへ至る。楽曲はこれまでの叙情路線を踏襲しつつも、よりモッシーなパートやスケール感が加わり、着実に進化。CounterpartsやHundredthの様な疾走感を前面に出す訳でもなく、(ボーカルの声質は似ているが)Misery Signalsほどプログレッシヴでもなく、The Ghost Insideほどスポーティーでハイブリッドでもない。For The Fallen Dreamsのようなクリーンもない。ビートダウンも織り交ぜてはいるものの、正統派の叙情要素にオーセンティックなハードコアを足している、というのが一番正しい表現か。久々に「王道」 というべき叙情感。
テキスト:Yuji Kamada