【REVIEWS】Myka, Relocate – Lies to Light the Way
Released: 10/29/2013 – Artery Recordings
スクリーモ/ポストハードコアの一大帝国を築き上げた後も、他ジャンルのバンドとも勢力的に契約しているトップレーベルRise Records。そんな同レーベルを追随する数多のレーベルの中、ここ数年凄まじい勢いでその背中を追いかけているのがArtery。今年に入ってもその勢いは加速しており、先日も圧倒的なポテンシャルを放つINCREDIBLE’ MEを輩出したばかりだが、その波を決定的にするであろう逸材が遂に作品リリースとなった。デジタル限定で自主制作されたepが早耳リスナーの間で話題となっていたテキサス出身、ツインVocalを擁する…と聞くとISSUESやWE CAME AS ROMANSを彷彿とさせるがどちらかといえば後者とリンクするサウンド。特に透明感溢れるクリーンパートはWE CAME AS ROMANSのDaveを彷彿とさせるが、サウンドはよりシンフォニックさをプログラミングに切り替え、独自の世界観を構築。昨今のスクリーモ界のトレンドとなっているメジャー感のあるメロディーラインも完璧なまでに搭載。”Useless” ではTHE WORD ALIVEのTyler、”Playing It Safe” ではJonny CraigがゲストVocalで参加と、ゲストの豪華っぷりからもいかに彼等がシーンの中で高い注目度を集めているかが窺い知れる。特にメロディーの良さは突出しており、”Something To Dream About” ではBEFORE THEIR EYES、”Doublespeak” ではSECRETS辺りとなんら遜色ない素晴らしいメロディーを書いている。ここからは更なるオリジナリティーの探求と、このクオリティーをLiveで再現出来るかが鍵だろう。
テキスト:鎌田 裕司 a.k.a. わいけ