【REVIEWS】Comeback Kid – Die Knowing 〜世界最高峰ハードコアのリアルタイム〜
Released: 3/4/2014 – Victory
Youth Crew第四世代と呼び名こそないものの、2000年代ハードコアシーンの最高峰として圧倒的な人気と実力を誇る彼等が約4年振りに5th作をドロップ。Misery Signalsを脱退後、Living With LionsのフロントマンだったStu Rossが2012年ギタリストとしてバンドへ電撃加入し大きな話題となったが、そこから初となる音源だけに非常に楽しみな一枚であった。同時にこれまでのサウンドから変化してしまうのか少し不安であったが、全くもって心配無用、純度1000%のハードコア作品だ。
刻まれるリフでゆっくりと幕を開け、Andrew Neufeldの熱すぎるVocalとシンガロングパートで聴き手のヴォルテージを上げていくタイトル曲 “Die Knowing” から、一気に “Lower the Line” で彼等らしいハイテンションな爆走。その他にも “I Depend, I Control” や “Beyond”、“Full Swing” といったファストでアグレッション全開の楽曲から、激情エモーションが炸裂する “Unconditional”。そしてStu Rossの要素が前面に出たと思われる “Didn’t Even Mind” や “Should Know Better” ではモダンなポップパンクやメロディックハードコアにも通じるフレーズやメロディーラインが顔を覗かせる。原点回帰とまではいかないが、全体的には前作よりはOld Schoolに歩み寄った一枚だ。
初期からメンバーチェンジも少なくなく、作品毎に印象は若干異なる彼等。しかしフロントマンが変わろうがなんだろうが、初期からブレないピュアな熱さ、アグレッション、ハイテンションの三本柱が常にド真ん中にそびえ立つ。「不変の美学」ではなく「不変の進化」という水と油の様な矛盾すらも共存させてしまうバンドの勢いを、改めて証明した貫禄すぎる一枚だ。
テキスト:鎌田 裕司 a.k.a. わいけ
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