【REVIEWS】Alive Like Me – Only Forever 〜 ポストハードコア界に現れた超新星 〜

Released: 10/15/2014 – TWILIGHT / Rise
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ハイクオリティーのリリースを続け、シーン最強のエクストリームミュージック帝国をさらに強固にし続けるRise Records。その隠し玉ともいえる最強の逸材がいよいよお披露目だ。米オレゴン州出身の彼等は2014年1月に結成後すぐにいきなりRise Recordsと契約。正式作品リリース前ながら契約後すぐに “Start Again” のリリックビデオが発表され、まだバンドの情報がほぼない状態ながらその楽曲のクオリティーで全世界の早耳ポストハードコアファンから大注目を受けた。その後UKバンドを彷彿とさせる洗練されたルックスやバイオの発表など、徐々にベールを脱いでいく中でようやくデビュー作である本作がリリースとなった。
叙情的なフレーズと浮遊感を持たせた奥行きあるサウンドメイクでこれ以上ないオープニングトラックに仕上がった “Better Off”。センスフルなエレクトロを持ったイントロから、ハイトーンのクリーンボーカルを活かしたエモーショナルなメロディーラインへ流れていく “Slip Away”。同じく扇動的ながら、決して唄メロの邪魔をする事無く配置されたエレクトロを擁しながら疾走していく “What Did You Expect”、“Our Time Down Here”。アンビエントさ、Pierce The Veilの様なデカダン要素をさらにモダンなポストハードコアとして消化した “Only Forever”。Hands Like Housesの様なアトモスフェリックさと、Saosin的ソリッドなエモーションを融合させた様な “Searching For Endings”。リリースを前に、同レーベルの代表格であるIssuesと先日来日を果たし日本のファンを熱狂させた事も記憶に新しいが、いきなり完成されまくったこれらサウンドを聴けばお分かりの通り、毎年輩出されるRise Recordsの新人の中では破格のプライオリティーである事は間違いない。後はここからどれだけSleeping With SirensというRise Records最強のモンスターバンドと、差別化を図りながらオリジナリティーを打ち出していけるかが大きな課題となるだろう。紛れもなく大注目の逸材だ。
テキスト:Yuji Kamada