【REVIEWS】Stick To Your Guns – Disobedient 〜 ブレないアティテュード、進化するサウンド 〜

Released: 2/10/2015 – Sumerian
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2003年に結成以降、全くその信念を曲げる事無く熱いメロディックハードコアをシーンに叩きつけてきた、米カリフォルニアはオレンジカウンティ産。2012年にリリースされた前作「Diamond」ではBillboard Heatseekers chart 1位を記録。作品は勿論、その圧倒的テンションのLiveパフォーマンスは見るもの全てを熱狂させ、確固たるファンベースを築き上げてきた証しでもある。そんな彼等は、2014年2月に今作のレコーディングを開始。プロデューサーにONE OK ROCK、The Used、Story Of The Year等を手掛けてきたJohn Feldmannを迎えているというニュースには驚かされたが、正直一抹の不安もあった。しかし、こうして完成された5枚目の新作を聴く限り、その不安は再びこみ上げるほどの昂りへと変化せざるをえない。そう、彼等のマインドには微塵の変化もなく、純度120%のハードコアアルバムがここに完成していた。
作品の幕開けに相応しい、壮大かつアンセミックなバースが入る “It Starts With Me” から一気にハイテンションなアグレッションを叩きつける “What Choice Did You Give Us”。いきなりシンガロングやパイルオンをオーディエンスとしている光景が目に浮かぶ楽曲に続き、クールなベースラインに悶絶させられる “Nobody”。そしてH2OのToby Morseと共にハードコアの進化していくアティテュードを歌い上げるショートチューン “RMA”。その他にも今年の3月にPure NoiseからニューEPをリリースしたばかりの、Rotting OutのフロントマンWalter Delgadoをフィーチャーした “Nothing You Can Do To Me”。そして最早説明不要、TerrorのScott Vogelをフィーチャーしたファストチューン “I Choose Nothing” と西海岸の新旧競演も完璧だ。正直あまりJohn Feldmann色の感じられない作品である気もしたが、本編ラストに位置付けられた “Left You Behind” でのストリングスを伴ったバラードだけは、彼の手腕らしいエモーショナルナンバーに仕上げっている。過去にもこういったミッドチューンは収録されていたが、元来アグレッシヴな楽曲が多いからこそ余計に映える故、このアレンジメントは見事。
バンドの根幹は変えずとも、伝えたい想いを一辺倒にならず届けようとする柔軟なスタンスがあるからこそ、彼等がこれだけ支持される理由の一つでもあろう。今作も不変ながら、確実に進化を遂げている超力作だ。
テキスト:Yuji Kamada

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