【REVIEWS】NoisyCell – Sources 〜アグレッションと美しさの共鳴〜
Released: 7/1/2015 – Vap
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2013年、都内をベースに活動をスタート。活動間もないながらも即座にメジャーの目に留まり2014年には初作品「Your Hands」を販路限定でリリース。あのPay money To my PainのPABLOがプロデュースを手掛け、収録曲もタイアップがつく等国内ラウド勢からいきなり注目を集めた3ピースだ。その後も多くのLiveでビルドアップした後、2015年1月にはダウンロードのみで新曲「Last Theater」を発表。そして日、米、豪、世界各国で活躍する人気バンドを一堂に日本に集結させるコンセプトで開催された「AP Japan x Tokyo Loud presents Ten Hundred Miles Tour 2015」の東京公演サポートアクトに抜擢され、ONE OK ROCKやYellowcard、Tonight Aliveといった各国のトップバンドと共演。初見のオーディエンスも多かったであろう同会場にて、堂々たるパフォーマンスで会場を一気に掴んでいたのは記憶に新しい。そんな上昇気流に乗りながら凄まじいスピードで進化を遂げていく彼等が、満を持して放つ初の全国流通フルアルバムが今作だ。
プロデュースは引き続きPABLO。一曲目からノイジーなスクリームと、爆走ともいうべき疾走感を大炸裂させる “Flagship”。アグレッシヴなギターリフとスクリーム、そしてその対比が際立つフロントマンRyosukeのハイトーンボーカルを活かした “Blaze a Trail”。モダンなプロダクションとサウンドメイク、切ないメロディーが再び疾走感を帯びていく “DreamBox” はインディーズから試行錯誤してようやく形になっただけあり、インパクトある楽曲に仕上がっている。続く “Shelter” でもサザンテイストが溢れたリフが冒頭からグイグイと楽曲を引っぱったかと思ったら、サビ手前で一気に叙情感ある展開へ。インスト楽曲 “Insomnia” から、先行シングルとなった名曲 “Last Theater” をはさみ、再び狂気じみたエレクトロと8bitサウンドがのたうち回る “CONTINUE?”。オルタナティヴさを高らかに鳴らした “Bluff”。そして何よりも彼等最大の武器であるそのエモーショナルなメロディーととにかく耳を奪うRyosukeのボーカルが活かされた “Pool of Water” や “Birth” といったミッドテンポな楽曲。そしてラストの “(Over You)” でのスタイリッシュさと圧倒的スケールの融合は見事の一言。
ラウド、エモ、スクリーモ、ポストハードコア、オルタナティヴというバンドが影響を受けた要素達を見事に自身のフォーマットに落とし込んだ、まさに「Sources」(源流)といえる一枚だ。
テキスト:Yuji Kamada
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