【REVIEWS】5 Seconds Of Summer – Sounds Good Feels Good 〜ポップロックの未来を掴め〜
Released: 10/23/2015 – Capitol / Universal
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2011年、オーストラリアで結成。As It IsのボーカリストであるPatty然り、近年はYoutubeでカバーをアップし話題となっていく事がトレンディーな訳だが、彼等も元々はYoutuber。本国を中心に大きな話題となっていながら、2013年にOne Directionワールドワイドツアーのオープニングアクトをきっかけに一気に爆発。デビューシングルが56カ国のiTunes Storeで一位を記録して以降、全英チャート一位、昨年リリースしたデビューアルバムが全米Billboardチャート一位等々、立て続けに記録を樹立した。その後もシングルカットやLiveアルバムの発表、今年2015年に入っても初のヘッドラインツアーとノンストップに活動。どこにそんな時間が残っていたのかというレベルの過密スケジュールの中、この新作がレコーディングされ、こうして届けられた。
プロデューサーは前作も手掛けていたJohn Feldmann(The Used、ONE OK ROCK、Panic! At The Disco)。彼が得意とする音作りであるハイの抜け方は弱い気がするが、本当に多彩なプログラミングやエフェクトはまさに彼らしいといえるサウンドメイク。
昨今のAll Time Lowと同じくバンドとはこういう音、と言う頭の固いテンプレートから逸脱したリード曲 “She’s Kinda Hot” で、適度な緩さとポップネスを融合したサウンドを鳴らしたかと思えば、同曲と同じくGood CharlotteのMadden兄弟と作曲した “Money” や “Parmanent Vacation” ではパワフルなバンドサウンドを鳴らす。楽曲の共作は前作以上に豪華だ。なんとDuran Duranのメンバーが全員ライティングで参加したパワーポップチューン “Hey Everybody!”。ex.EvanescenceのDavid Hodgesと共作されたエモーショナルなミッドチューン “Jet Black Heart”。前作で三曲手掛けていたAll Time LowのAlexは今作でも“Catch Fire” で共作。UKのみならず熱狂的な人気を誇るインディーロックバンド、Scouting for GirlsのRoy Strideが参加した、シンプルで美しいバラード “Invisible”。その他にも世界トップクラスの作曲家がメンバーと共に楽曲を制作しているだけに、バンドであり、ロックである事に変わりはないながら圧倒的にバラエティーに富んでいる楽曲がつまっている収録。そして何よりも一聴しただけで良い曲だと思えるほどのポップセンスが存分に詰まっている。
5 Seconds Of Summer「Sounds Good Feels Good」
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テキスト:Yuji Kamada