【REVIEWS】Handguns – Disenchanted 〜青き空へと真っ直ぐ伸びていく、不純物ゼロのメロディック〜
Released: 11/13/2015 – Pure Noise / ICE GRILL$
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2008年、米ペンシルバニアにて結成後、ここまでかなりのメンバーチェンジを繰り返しながらも着実にその名を広めて来た彼等が発表する3rdフル。特に現在所属するPure Noise契約後からは凄まじきスピードで進化を遂げてきた彼等だが、ここで前作から僅か一年半も経たずニューアルバムをリリースとたたみ掛けてきた。2015年作だけでもChunk! No, Captain Chunk!やAll Time Low、State Champs、Seawayを手掛けてきたKyle Blackをプロデューサーへ迎え、プロダクションはもうお分かりの通り最高レベル。彼等らしい疾走感から、コーラスが印象的なアンセミックなサビへ展開していく “Self Portrait”。陽性で王道なポップパンクを鳴らす “The Worst In Me” や “Carbon Copy Elitist”。エモーショナルでセンチメンタルな要素を塗した “My Lowest Point”、“Conjuring My Youth”。どの曲もこれまで以上に昨今のトレンドともいえるポップパンクサウンドを感じさせる楽曲ながら、バンドらしいファストな心地良さが健在な辺りが最高だ。
バンド初作品や出逢った作品を皮切りに、そこからリリースを重ねていくと大体が前の方が良かったという意見を目にしたり自身でも感じたりする作品が多かったりするものだが、このHandgunsというバンドは違う。確実に作品を出す度に俄然良くなっていく、数少ないポップパンクバンドの一つともいえるだろう。とはいえ、現行と括られるポップパンクバンドは、その若さ故にどんどん洗練されて良くなっていくバンドが多いシーンではある。その中でこうして耳を奪うのは、アウトプットするセンスと実力がある事を物語っている。また次が楽しみになる一枚だ。