【REVIEWS】Adam Kills Eve – The Interruption System
Released: 8/21/2013 – GO WITH ME
これまでYour Hero、Know Margaret、My Last Fall、Dying Diva…etc、スクリーモ/ポストハードコアだけでも数えきれない程多くの良質バンドを輩出してきたイタリアのシーンだが、Hopes Die Last(一応バチカンって事になっているが)以降、そこまで目立って浮上してきたバンドがいなかったここ数年。そんな中、最初のDemoから「満を持して」という表現がぴったりな程長い時間をかけ、遂にイタリア界最後の大物と呼ばれた彼等が動き出した。今やイタリアの専売特許では無くなってしまった程にモダンスクリーモの必要不可欠な要素の一つとなったエレクトロだが、とりわけそれを武器に活動して来た彼等はその使い方がやはり印象的。そして完全に逆転したスクリームとクリーンパートの黄金比率も最近のトレンドを加味しつつも、しっかり伝統を受け継いでいる。当時は全く気にしなかったが改めて彼等のサウンドを聴くと気付くのは、メタルコアに寄ったバンド以外はほぼ疾走感が無くなってしまったという事である。その分、彼等が持つ疾走感は新鮮に感じられ、イタリアらしい哀愁のメロディーをさらに引き立てる事に成功している。
“Maybe In Space” のLyric Videoはこちら
“Ms. Destruction” のLyric Videoはこちら
テキスト:鎌田 裕司 a.k.a. わいけ