【REVIEWS】The SpacePimps – Eternal Boy
Released: 9/25/2013 – KICK ROCK INVASION
『永遠の少年』、ここまでアルバムの内容を端的、尚且つ如実に表現したタイトルの作品は珍しいのではないだろうか。日本国内でも1stフル『Turn It Up』がヒットを記録した彼らの最新作は、これまでの3ピースPop Punkの概念を覆すメロディーに傾倒した至極のエモメロが頭の先から爪の先まで怒涛の如く押し寄せる痛快盤。ステレオタイプ化された中にもコーラス毎にメロや構成を動かし斬新さを損なわない “Brand New Me”、Hit The Lightsの「Stay Out」を彷彿とさせる “Tradition”、展開、メロ、歌い回し、どれをとっても最高水準の必殺キラー・チューン “Party Foul”、The SwellersのNick Dienerをフィーチャーした王道爽快疾走系 “The Glory Days” 終盤にきてのエモーショナルすぎる哀愁メロにダメ押しとばかりにハートを撃ち抜かれる “All Signs Point Home”。3曲入りEP 『In. The. Meantime』 からそのエモメロの輝きの片鱗は感じられたものの、個人的に敬愛して止まないHit The Lightsに長い間望み続けていた全てを、突如現れ、良い意味で完璧に叶えてしまった “青天の霹靂エモメロ・ヒーロー” にただただ驚きと喜びの賛辞を贈りたい。そのタイトルの通り、いつまでもポップパンク愛を忘れない少年たちに捧げるエモメロ・アンセム的作品。
テキスト: 村井 祐樹 a.k.a. Sway