【REVIEWS】State Champs – The Finer Thngs
Released: 10/8/2013 – Pure Noise / ICE GRILL$
AltPress.comレビュー
State Champsは、間違いなくポップパンクシーンを揺るがす存在となりつつある。それは収録曲である “Elevated” の反響からもわかるように、ゆっくりと確実に大きくなっているのだ。New Found GloryのSteve Kleinをプロデューサーに、エンジニアにThe Story So FarやThe American Sceneで知られるSam Puraのふたりを迎えたこの作品は、間違いなく素晴らしいものと言える。フロントマンのDerek Discanioのヴォーカルも文句無しで素晴らしいし、彼が綴るニューヨークを感じさせる歌詞の内容も、楽曲の魅力を際立てている。特に楽曲 “Deadly Conversation” 中の彼のヴォーカルは、虜になってしまうくらい素晴らしい。もしかしたら、今作The Finer Thingsは、夏の終わりの今の時期には時期外れの作品と言えるかもしれない。しかし、それでもこの作品は来年の夏が待ち遠しくなるくらいリスナーの心を掴んで離さないものだと断言出来る。
テキスト: Brian Kraus
翻訳: Ken-Ichiro Arima/有馬健一郎
AltPress.jpレビュー
新世代を告げたTHE WONDER YEARSのブレイク以降から、再び次々と素晴らしいバンドが登場してきた米Pop Punkシーン。とりわけシーンのトレンドとしてまだまだ進化をし続けるEasycore/Popcore界から目覚ましい進化を遂げるバンドが多いが、そんな同シーンから現れた彼等もまたこの新作で大きな大きな飛躍。元々メンバーのその若さ故かEasycoreとして括られがちだった彼等だが、実は初期から他のバンドと比べてもオーセンティックなPop Punkを鳴らしていた事が大きく作用している。これまでのメロディックな要素がさらに説得力を増したのは、ここ最近THE STORY SO FARやHEROES FOR HIRE等素晴らしい作品を手掛けてきたNEW FOUND GLORYのSteve Kleinの手腕も大きいでしょう。しかしながら全ての楽曲でぶっちぎりの存在感を叩き付けるDerek DiscanioのVocalやプロダクションだけにとどまらず、”Elevated” や “Mind Bottled” で鳴らされる青く突き抜けていくフレーズはまるでエモメロなのかと思わせるほど眩しく、”Simple Existence” での大きく弧を描くスケール等、ツインギターの生み出す音も印象的。細かいジャンル分け等は全くもって関係ないと思わせる程、純然たるハイブリッドなPop Punkの金字塔であり、Pop Punkの今年聴くべき一枚!
テキスト: 鎌田 裕司 a.k.a. わいけ